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浮気/不倫の疑い性病で浮気発覚!感染症の恐ろしいリスクを防ぐには

婦人科クリニックのカード

パートナーから性病をうつされて自分に症状が現れ、パートナーが浮気していたことが発覚するというケースがある。そういう時に、「銭湯でうつされた」などと言い訳をするパートナーもいるだろうが、その可能性は低く、性交渉で病気に感染する場合がほとんどだ。 従って、自分がパートナーとしか性交渉していないのに、性病をうつされたのだとしたら、パートナーが浮気相手との性交渉、あるいは風俗に行ったために感染したのだと考えられる。ただし、風俗店の多くは定期的な性病検査を行っているので、パパ活や出会い系アプリで知り合った相手からうつされている可能性が高い。 パートナーが浮気していたことだけでも許しがたいのに、性病までうつされたと知ったら大きなショックを受けるし、性病の中には深刻な健康被害をもたらすものや、胎児にまで感染が及ぶ危険なものもある。性病の種類やリスク、浮気によって性病をうつされた時に取るべき行動などを解説する。

主な性病

性病は、正確には「性感染症(STI)」と呼ばれ、セックスをはじめとする性行為などによって感染する病気の総称だ。性感染症は、ウイルス、細菌、原虫などが、性器、泌尿器、肛門、口腔などに接触することで感染を引き起こす。

クラミジアや性器ヘルペスなどの感染率は特に高く、日本のクラミジア感染者は100万人以上、性器ヘルペスの受診患者数は年間7万人を超えるとも言われている。性感染症の問題は、決して他人ごとではないのだ。さらに、2015年頃から急増しているのが梅毒で、治療せずに放置すると複数の臓器に重大な障害が起きる。梅毒は、1967年以降、減少していたが、出会い系アプリや性行為の多様化により、再び増加したとの見方もある。

性感染症は30種以上あるが、そのうち日本で感染例の多いものをピックアップし、その特徴や症状、感染によって起きる障害などを紹介する。

クラミジア

クラミジアトラコマティスを病原体とする性感染症。近年、若年層を中心に感染が増えており、性感染症の中でクラミジアの感染者数が最も多いと言われている。症状が非常に軽く、自覚症状がほとんどないケースがあるため放置されやすく、女性の場合、感染が長期化すると不妊や子宮外妊娠の原因ともなる。

男性がクラミジアに感染すると、尿道にむずがゆさを覚えるようになる。女性は、水様透明のおりものが増えて、腹痛を起こしやすくなるものの、初期段階では大半が無症状だ。しかし、症状が進行すると、肝臓周囲にまで炎症が広がり、激しい上腹部痛を起こすこともある。なお、最近では、オーラルセックスによる喉感染も増えている。

淋病

クラミジアに次いで男性の感染者数が多いのが淋病だ。淋病は、淋菌による細菌感染症で、オーラルセックスによってうつるケースがよく見られる。男性が淋病に感染すると尿道に炎症を起こし、膿が混じった尿が出たり、排尿痛になったりする。夫が排尿時に痛みを感じているようであれば、淋病の可能性も考えられる。

一方、女性は、子宮頚管炎・尿道炎を起こすが、初期段階ではおりものが増える程度で気づきにくいのが淋病の怖いところで、放置すると下腹痛・発熱を起こし子宮外妊娠の原因になることもある。

性器ヘルペス

性器ヘルペスは、単純ヘルペスウイルスによって起きる性感染症で、1度感染するとウイルスが神経節という部分に潜伏し、ストレスや疲労の積み重ねになどによって免疫力が低下した際に発症することが多いため、いつ感染したかを知ることが非常に難しい。

性器ヘルペスが発症すると、女性は外陰部を中心に水膨れ、男性は亀頭部位に水膨れができて痛みと痒みが続き、つぶれて潰瘍ができたり、排尿時に鋭い痛みを伴ったり発熱することもある。症状が悪化すれば、排尿困難や歩行困難になって入院しなければならないケースも出てくる。最近は、オーラルセックスによって、口腔内・口唇にも症状が現れる場合がある。

梅毒

梅毒は、梅毒トレポネーマという病原菌による性感染症で、はしかや風疹と同じ「5類感染症」に分類され、保健所への届け出が義務づけられている。ペニシリンによる早期の治療で完治可能だが、進行中に無症状になる時期もあるため、途中で治療を止めたりすると重篤化し、死に至るケースもある。

梅毒は、感染後の経過期間によって症状が出現する場所や内容が変化する。第1期(感染後約3週間)は、感染が起きた部位にしこりができたり、股の付け根の部分のリンパ節が腫れることがある。痛みがない場合も多く、治療しなくても症状は自然に消えるが、体内から菌がいなくなったわけではないため、他の人にうつす可能性もある。

第2期(感染後数か月)は、菌が全身に広がり、手の平、足の裏、体全体にうっすらと赤い発疹が出ることがある。小さなバラの花に似ていることから「バラ疹」と呼ばれる。治療しなくても発疹が消えることがあるが、もちろん梅毒が治ったわけではない。3期~4期(感染後数年)は、皮膚、筋肉、骨などに腫瘍(ゴム腫)が発生し、鼻が欠けてしまうこともある。さらに、臓器にも腫瘍ができ、心臓、血管、脳などに障害が起きて死亡する。

尖圭コンジローマ

尖圭(せんけい)コンジローマは、ヒトパピローマウイルス(HPV)に感染することによって起きる。HPVは、皮膚や粘膜にいるごくありふれたウイルスで、100以上の種類があると言われているが、そのうち尖圭コンジローマの原因となるのは、HPV6型と11型だ。

尖圭コンジローマは、若年層の男女に多い性感染症の1つで、発症すると、外陰部や肛門周辺などに鶏のトサカのような淡紅色~褐色のイボが形成される。中には悪性化(がん化)するものもあるため、適切な治療と経過観察が必要だ。

治療に当たっては、電気メスによるイボの焼却や、抗がん剤成分が含まれた軟膏の塗布が行われるが、現在のところHPVを体から排除する方法はないため、後々再発する可能性がある。

トリコモナス

トリコモナスは、トリコモナスバジナリス原虫によって引き起こされる炎症性疾患で、性行為のほか、塗れたタオルやトイレの便座などからも感染することがある。女性の場合、悪臭のある黄色~淡い灰色のおりものが増えたり、外陰部に痒みや灼熱感を伴う症状が見られる。男性の場合は、排尿時に軽い痛み感じる程度で、感染に気づかない場合が多い。

トリコモナス原虫は、膣内だけでなく尿路系・直腸などにも生息している可能性が高いため、原則として内服薬による治療が行われる。

カンジダ

トリコモナスと同じく、性行為以外でも発症する可能性があるのがこの病気だ。カンジダは、もともと膣内や口腔内などに存在している細菌であり、通常増殖することはないが、ストレスなどの体調の変化によって繁殖するケースや(内因性感染)、性行為で移行カンジダが繁殖するケースがあり、性器の炎症を引き起こす。

カンジダは、女性の方が発症する確率が高く、白色のヨーグルト状または酒かす状のおりものが増えるとともに、外陰部が赤く腫れ、かゆみなどの症状が出る。定期的な膣洗浄や軟膏の塗布によって治療する。

肝炎

肝炎は、肝臓に炎症を起こして肝臓が破壊される病気の総称で、B型肝炎ウイルスに感染して起こるB型肝炎、C型肝炎ウイルスに感染して起こるC型肝炎などがある。いずれも国内に100万人規模の感染者がおり、感染経路は複数あるが、性行為でもうつるため性感染症に分類されている。特に、急性B型肝炎の多くは、性感染によるものと考えられている。

B型肝炎は、急性肝炎と慢性肝炎に大別され、急性肝炎は1~6カ月の潜伏期間を経て、全身倦怠感や食欲不振、嘔吐のほか、褐色の尿や黄疸が出るなどの症状が現れる。中には、激しい炎症による肝不全、いわゆる劇症肝炎を起こす人もいる。一方、慢性肝炎は、肝硬変や肝がんになるリスクがある。

C型肝炎は、急性肝炎を起こすことは比較的まれで、多くは慢性肝炎に移行する。しかし、慢性肝炎はほとんどの場合、自覚症状がないため、気づかないうちに肝硬変に進行するケースもよく見られ、そこから肝臓がんを併発することも珍しくない。

AIDS

AIDS(エイズ)は、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)に感染することによって免疫の機能が著しく低下し、重篤な感染症やがんを併発するようになる病気。HIVは血液や体液を介して感染し、性行為が原因となるケースが多い。感染初期にはインフルエンザのような症状が見られることもあるが、その後無症候期間に入り、5~10年でエイズを発症する。

HIVは、感染したことに気づきにくいため、そのままエイズに進行してしまうことも多く、治療が遅れると「日和見感染」などが起きるようになる。日和見感染とは、免疫力の低下により、健康時には感染しなかった細菌やウイルスに感染するもので、さまざまな臓器に症状が現れ、数年で死に至ることもある。

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感染によるリスク

感染リスクを心配する女性

これまで見てきたように、多くの性感染症は適切な治療をすれば重症化を防ぐことができるが、中にはエイズのように発症したら数年で死に至る恐ろしい病気があることもわかった。また、早期に発見すれば大事には至らないが、自覚症状がないまま病気が進行すると、深刻な合併症を引き起こすものある。

浮気をしていたパートナーが、性感染症にかかったことを告白すると、浮気の事実が明かになってしまうため、なかなか言い出せないというケースも多い。女性に自覚症状が出にくい病気にかかった場合などは、妻に事実を告げないまま夫だけがこっそり治療していたために、妻の治療が遅れてしまうこともある。

さらに、性感染症の中には、治療が済んだと思っても安心できないものもあるし、自分だけでなく周りにも被害が及ぶものもある。性感染症がもたらす、さまざまなリスクを見ていこう。

ピンポン感染

夫婦がセックスレスではない場合、パートナーが性感染症に感染していたら、自分もその病気に感染している可能性が高い。その際、夫婦の片方だけが治療して病気が治ったとしても、もう片方が病気にかかったままだと、治療した方が再感染してしまう。このように、カップルの間で感染を繰り返すことを「ピンポン感染」と呼ぶ。

ピンポン感染を止めるには、2人とも治療を受けて完治させなければならないが、浮気によって性感染症になったような時には、浮気を悟られないために、パートナーだけが密かに治療しているケースも多い。早急に浮気の事実を突き止めて、対処することが必要だ。

不妊になる

クラミジアは、炎症が卵管や子宮内膜、骨盤腹膜などに及ぶと、卵管閉塞や骨盤内の癒着によって不妊になってしまうことがある。特に卵管炎になり、卵管が癒着して細くなったところに妊娠すると、子宮外妊娠になる危険性があるし、完全に癒着していると妊娠も難しくなり、手術や体外受精による治療をしなければならなくなる恐れもある。

また、淋菌は、子宮頸管炎や精巣上体炎などを引き起こすため、女性だけでなく男性にとっても不妊の原因になる可能性がある。クラミジアも淋病も、女性の多くは無症状なので気づきにくい。治療が遅れると、性感染症自体は治っても、不妊になるリスクがあるので要注意だ。

胎児も感染

母親が妊娠中に感染した結果、胎児にも感染(先天性感染)して、生まれてくる赤ちゃんに異常が起きる性感染症がある。クラミジアや淋病は、早産や流産の原因になるし、出産時に胎児が感染すると、結膜炎や肺炎になる可能性がある。梅毒に感染していると、胎盤を通して胎児に感染し、死産や早産が起きるだけでなく、出産しても新生児に奇形が現れるケースが見られる。

ヘルペスは、出産時に産道で新生児が感染すると、脳炎を発症したり、肺や肝臓など全身に広がってしまう場合があるし、尖圭コンジローマは、新生児に再発性呼吸器乳頭症(RRP)を発症させる恐れがある。RRPは、喉にイボができる病気で、このイボが大きくなって呼吸困難を起こしたりすると、命にも関わる。

B型肝炎も、出産時に感染が起こり、後にさまざまな症状が現れるケースがある。妊娠がわかったら、きちんと検査をして、風疹だけでなく性感染症にかかっていないかどうかも確認した方がいいだろう。

無症状で広がる

性感染症の中には、感染者に症状が現れなかったり、感染に気づかなかったりするものも少なくない。そのような感染者が、複数の相手と浮気したりすれば、感染がどんどん広がってしまう。特に、梅毒は無症状になる時期があるし、エイズはHIVに感染してから発症するまでに5~10年かかる。その間も、病原菌は体内で増え続けているので、無自覚なまま性交渉した相手を感染させてしまい、自分が発症してからそれが判明するという悲劇が起きる。

また、HIVは、性行為だけでなく、血液や母乳によっても感染する。ドラッグの注射の打ち回しなどはもってのほかだが、授乳で母子感染が起きるような事態は絶対に避けなければならない。

一生完治しない

1度感染すると、一生完治しない性感染症もある。性器ヘルペスやB型・C型肝炎、HIVなどだ。性器ヘルペスにかかると、ヘルペスウイルスが生涯にわたって神経節に潜伏する。そして、疲労やストレスによって免疫力が低下するたびに再発を繰り返す可能性があるので、気を抜くことができない。

B型肝炎とC型肝炎は、急性のものであれば、自然治癒によって体からウイルスが排除されることが期待できるが、慢性化するとウイルスを完全に除去することは難しくなる。従って、肝炎の進行を遅らせる治療をしながら一生病気と付き合っていくしかない。

HIVは、治療薬が進歩してウイルスの増殖を抑えることが可能になったため、エイズ発症前にHIV感染がわかれば、ほぼ確実に発症を防ぐことができる。しかし、抗HIV薬を一生使い続けなければならないし、薬の副作用や長期のHIV感染により、心臓や腎臓などの慢性的な障害に苦しめられるケースもある。

浮気発覚のパターン

浮気相手とのSNSのやりとり

浮気したパートナーから性感染症をうつされた時、重症化するのを防ぎ、周りに被害が広がらないようにするためには、いち早く病気に気づき、治療を始めなければならない。しかし、自覚症状がない場合、手遅れになってしまうことも十分に考えられる。そうしたリスクを避けるためには、病気をうつされる前にパートナーの浮気を察知し、止めさせることが必要だ。

パートナーの浮気は、性感染症以外にも、いろいろなきっかけで明るみに出るケースがある。特に最近は、インターネットやデジタル機器が発達して情報収集がしやすくなっており、本人が上手く浮気を隠しているつもりでも、どこかで尻尾をつかまれる可能性が高い。よくある浮気発覚のパターンを紹介する。

レシート・利用明細

誰にもうっかりミスはあるもので、処分し忘れたレシートやクレジットカードの利用明細が、ポケットなどから見つかって、浮気が発覚するケースがある。浮気相手と入ったホテルのレシートのほか、残業していたはずの日のレストランでの飲食や、休日出勤だったはずの日のデートスポットのレシートなども、浮気の手がかりとなる。

クレジットカードについては、紙の明細書が発行されないように手続きしている人もいるが、WEBの会員サイトで利用履歴が見られるはずなので、自分がパートナーの家族会員であれば、いつ・何にカードを使ったかチェックできる。履歴に記載されている会社名をネットで検索して、どんな施設を利用したのかを調べ、カード利用日と当日の行動を照らし合わせれば、パートナーの噓を見破ることも可能だ。

LINEやメール

浮気相手との連絡手段として、最もよく使われているのがLINEやメールで、そのやり取りの履歴を見れば、相手とどんな関係なのかが一目でわかる。LINEやメールはいちいちパスワードを入れなくても使えるため、スマホのロックさえ解除すれば、簡単に履歴を見られる。パートナーのスマホのパスワードがわかっていれば、ロックはすぐに解除できるし、パスワードを知らなくても、指紋認証機能付きのスマホなら、パートナーが熟睡している時に、指先をスマホにつけるだけでいい。

また、LINEは、通知機能をオフにしていないと、スマホがロック状態でも、新しく届いたメッセージがポップアップ通知で画面に表示される。表示時間は数秒だが、送信者の名前はもちろん、メッセージの内容まで鮮明に頭に残ることがある。

スケジュール手帳やダイアリー

仕事で使っているスケジュール手帳やダイアリーに、浮気相手と会う予定などを書き込んでいる者もいる。もちろん、誰に見られてもいいように、浮気相手の本名は書かず、偽名やニックネーム、イニシャルを使っていることだろう。しかし、同じニックネームやイニシャルの相手との食事の予定が何度も書かれていたり、相手の誕生日などが書き込まれていたとしたら、明らかに不自然だ。普通なら、会社の特定の同僚や取引相手と予定を立てて何度も食事したり、誕生日を予定に入れたりすることなどないからだ。

また、謎のマークや数字が書かれていたら、「ホテル」や「デート」の暗号かも知れない。手帳にイニシャルや記号がたくさん書かれているほど、浮気の容疑が濃くなっていく。

居場所チェックアプリ

本人の承諾なしにやってはいけないことだが、パートナーのスマホのアプリなどを勝手に使って、居場所をチェックしている者もいる。スマホには、端末を紛失した時にGPSで見つけるための機能があり、iPhoneなら「探す(Find iPhone)」というアプリ、Androidスマホなら「Androidデバイスマネージャー」などの機能がそれに当たる。

もし、パートナーが、これらの機能を使っていて、そのパスワードなどがわかっているのであれば、パソコンを使ってスマホの現在位置、つまりスマホを携帯しているパートナーが今どこにいるか、常に把握することができる。そして、その位置情報とマップを照らし合わせた結果、ラブホテルなどに長時間いたことが判明すれば、浮気していたことが確実になる。

SNSの投稿

インスタグラムやツイッターなどのSNSへの投稿がきっかけで、浮気が発覚するケースも増えている。浮気相手が、パートナーと仲睦まじくしているツーショット写真などを不用意にSNSにアップしてしまったり、大勢で食事会やイベントをした時に、参加者の誰かがタグ付けした写真や動画を勝手に投稿する場合もある。

もし、自分がその投稿者とSNSでつながっていたとしたら、タグ付けされた投稿が自分のSNSのタイムラインにも表示されるし、インスタグラムを見ているうちに偶然ツーショット写真に出くわすこともあるだろう。その投稿日が、「今日は出張」などと言って出かけた日だったりすれば、クロはほぼ確定だ。

カーナビやドラレコ

カーナビの検索履歴から、浮気が発覚するケースもある。パートナーがカーナビでラブホテルなどを検索し、その履歴を消去し忘れると、検索履歴にホテル名が残ったままになる。また、カーナビには、車が走った経路を記録する「走行軌跡」の機能もあるので、パートナーが走ったルートをたどれば、ラブホテルに行きつく可能性もある。

一方、ドライブレコーダーからも、浮気の手がかりが得られる。ドライブレコーダーは、走行中の車外の映像だけでなく、車内の映像・音声も記録する。パートナーが、それを忘れて浮気相手と親密な会話をしたり、車を降りてからキスしたりしている録画が残っていることも十分あり得る。

浮気に気づいたらやるべきこと

浮気について話し合う夫婦

パートナーの浮気によって自分が性感染症になったことを知ったら、動揺するのも当然だ。しかし、冷静かつ迅速に行動しないと、他の人にも被害が広がる恐れがあるし、自分の人生を台無しにしてしまう危険性も出てくる。激情に駆られてパートナーを問い詰める前に、段取りをしておかなければならないことがたくさんあるのだ。

また、病気を感染させた責任をパートナーや浮気相手にどこまで追及できるのか、相手に償いをさせるために何をすればいいのかといった知識も必要になる。パートナーの浮気に気づいた時に、知っておくべきことや取るべき行動について解説する。

検査を受ける

自分が性感染症になっている可能性が少しでもあれば、すぐに検査を受けよう。検査だけなら、病院に行かなくても保健所でOKだ。HIV検査は、全国の保健所で匿名・無料で受けられるし、クラミジア、梅毒、淋菌など他の感染症についても検査してくれる保健所もある。

検査方法は、HIVや梅毒は血液検査、クラミジア、淋菌、カンジダ、トリコモナスは女性ならおりもの検査、男性なら尿検査をする。性器ヘルペスと尖圭コンジローマは、視診だけで感染の有無がわかる。検査の結果、自分が感染していた場合は、パートナーも感染している可能性が高い。パートナーにもすぐ検査を受けさせなければならないが、その際、浮気の疑いは口にせず、自分が性感染症にかかったことだけを告げるようにしよう。

浮気調査をする

自分が感染していることがわかったのと同時に、密かに進めなければならないのが浮気調査だ。怒りに任せてパートナーを責め立てても、浮気が原因だとは認めないだろうし、浮気がバレることを恐れて浮気相手と距離を置こうとするかもしれない。そうなると真相がわからず、わだかまりが残ったまま、夫婦関係が冷え切っていくことも考えられる。

そうならないためには、浮気を裏づける確実な証拠をつかむことが先決だ。確実な証拠とは、例えば、パートナーと浮気相手がラブホテルに出入りしているところを写真や動画でとらえたものだ。それをパートナー突きつければ、もうシラを切ることはできないし、このような証拠があれば、慰謝料の請求や離婚問題で揉めた時も、交渉や裁判で有利な立場に立てる。

ラブホテルに出入りしているような決定的なシーンを押さえるには、尾行や張り込み、暗闇の中での撮影など、高度なスキルが必要になる。迅速に証拠をつかむためにも、浮気調査のプロに相談しよう。

夫婦で話し合う

証拠を手に入れたら、パートナーと冷静に話し合おう。夫婦で治療を受けて、感染症が治ったとしても、浮気相手と完全に手を切らせなければ、また感染症にかかる危険性がある。感染症が不妊の原因になることや、妊娠した時は胎児にも被害が及ぶこと、一生完治しない感染症もあるといったリスクをパートナーにしっかり認識させなければならない。

また、なぜ浮気に走ったのか、パートナーの気持ちを知ることも必要だ。浮気は許されることではないが、夫婦関係や家庭環境への不満が原因の一端になったのなら、本音で話し合うことで関係改善を図れるかもしれない。

浮気相手を訴えることができるか?

慰謝料とは、自分が受けた精神的苦痛に対して支払われる賠償金であり、パートナーの浮気によって夫婦関係が破たんした場合は、パートナーだけでなく、浮気相手にも慰謝料を請求できる。浮気の慰謝料の相場は50万円~300万円で、相手が支払いを拒否した場合は、調停や裁判に持ち込んで決着をつけることになる。その際に、浮気を立証できる証拠があれば請求が認められやすくなり、勝訴すれば相手は判決に従うしかなくなる。

一方、浮気相手が性感染症をうつしたことを罪に問うのは難しいだろう。浮気相手自身も、別の誰かから病気をうつされたのかも知れず、加害者を特定できないからだ。自分が感染していることを知りながら、パートナーをHIVなどに感染させた場合は、傷害罪で訴えることも可能だが、その際には浮気相手が病院に通っていたような事実を証明しなければならない。

慰謝料・治療費を取って離婚する

パートナーの浮気を許すことができなければ、離婚の道を選ぶことになる。離婚の原因が浮気で、さらに病気もうつされたとなれば、離婚時に慰謝料に加えて病気の治療費も請求できる。パートナーが慰謝料の支払いや離婚を拒否したら、調停や裁判に持ち込めばいい。不貞行為(浮気)は、法律で離婚の理由として認められているので、証拠を提出して浮気を立証すれば勝訴する可能性は高く、判決が下れば離婚を拒むことはできなくなる。

まとめ

パートナーから性感染症をうつされたことで、パートナーの浮気が発覚するケースは少なくない。性感染症は、性交渉以外の経路で感染することはほとんどなく、パートナーが自分以外の誰かと関係を持ったことは明白だからだ。 性感染症には、さまざまな種類のものがあり、毎年何万人もの人がそのどれかに感染している。中には、1度発症すると数年で死に至るものや、深刻な後遺症が残るもの、胎児にも影響が及ぶものもあるため、早期に気づいて治療しなければならない。しかし、自覚症状が出にくい場合もあり、パートナーが性感染症にかかっていることを隠したままでいると、手遅れになってしまう恐れがある。 そのようなリスクを避けるためには、パートナーが浮気しているのではないかと疑いを持った時に、すぐに検査を受けるとともに、証拠をつかんで浮気を止めさせなければならない。病気をうつした相手に償いをさせ、それ以上被害を広げないためにも、浮気を裏づける確実な証拠を手に入れよう。

監修者プロフィール
伊倉総合法律事務所
代表弁護士 伊倉 吉宣

2001年11月
司法書士試験合格
20023月
法政大学法学部法律学科卒業
20044月
中央大学法科大学院入学
20063月
中央大学法科大学院卒業
20069月
司法試験合格
2007年12月
弁護士登録(新60期)
20081月
AZX総合法律事務所入所
20105月
平河総合法律事務所
(現カイロス総合法律事務所)
入所
20132月
伊倉総合法律事務所開設
2015年12月
株式会社Waqoo
社外監査役に就任(現任)
2016年12月
株式会社サイバーセキュリティクラウド
社外取締役に就任(現任)
20203月
社外取締役を務める株式会社サイバーセキュリティクラウドが東京証券取引所マザーズ市場に新規上場
2020年10月
株式会社Bsmo
社外監査役に就任(現任)
20216月
社外監査役を務める株式会社Waqooが東京証券取引所マザーズ市場に新規上場
20224月
HRクラウド株式会社、
社外監査役に就任(現任)

※2023年11月16日現在

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