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その他夫のモラハラは治せる?モラハラ夫の13の特徴と対応

モラハラ夫と妻

あなたは、夫のモラハラに悩んでいないだろうか。「結婚するまでは優しい人だったのに、もう限界!」「すぐにでも離婚したい」など、夫のモラハラに困っている妻は大勢いるはずだ。モラハラ夫の特徴や対応策、モラハラ夫になった原因などを探っていくのでぜひとも一読し、あなたの毎日を少しでも良くするのに役立ててほしい。

1.モラハラとは?

このコラムを読んでいるあなたは、すでに知っているだろうが、念のため『モラハラ』の定義をまず説明しておく。

「モラハラ(モラル・ハラスメント)」とは「殴る」「蹴る」のような身体的な暴力でなく、言動や態度といったモラルによるハラスメントを指す。モラルは「道徳」「倫理」などの意味を持つ英語で、ハラスメントは同じく英語で「いやがらせ」「人を困らせること」などの意味を持つ。

つまり、「道徳や倫理などによるいやがらせ」、「道徳や倫理などによって人を困らせること」となる。もう少しわかりやすくいうと、道徳や倫理を欠いた言動や態度による暴力といってもいい。肉体苦痛をあたえるのでなく、精神的苦痛をあたえる暴力で、『DV』(ドメスティック・バイオレンス)の一種といっていい。

パートナーのモラハラに苦しむ人は増加している。2019(令和元)年度の司法統計によると、離婚を申し立てた女性の動機のうち、モラハラに該当する『精神的に虐待する』は上位に位置付けられているのだ。

さらに補足すると、1位は「性格が合わない」、2位は「生活費を渡さない」で、モラハラは3位にランキングしている。モラハラは社会にとって深刻な問題といってもいいだろう。

2.モラハラ夫によく見られる13の特徴

妻を怒鳴りつける夫

では、具体的にモラハラ夫の行動にはどんな特徴があるのか。それを紹介していこう。

2-1.妻が楽しそうにしていると気に入らない

『モラハラ夫』の特徴のひとつがこれだ。モラハラ夫(旦那)というのは、言動によって妻(嫁)を支配しようとする。支配するということは、妻をコントールしたいと考えているので、妻が自分だけ楽しそうにしているのが許せない。

よって、妻が楽しそうにしていると、「なに、勝手に楽しんでんだよ!」と不満に感じ、妻を怒鳴ったり、罵倒したり、脅したりするのだ。

2-2.失敗や間違いを人のせいにする

モラハラ夫は自分が失敗したり、間違いを犯したりした場合、自分の責任を認めず、他人のせいにする。たとえば、夫が出張に行き、着替えのトランクスが足りなかったことで、夫が妻に対して「わざとじゃないだろうな!」と出張先から電話で激怒する。

それに対して妻が謝っても、妻の謝罪はいっさい聞かずに「俺を困らせようとしたんだろ」と叱責を続ける。出張に出かける前に忘れ物がないか、夫が自分でチェックすればいいのにそうはせず、ひたすら妻のせいにするのだ。自分自身は反省しない、謝らないだけなく、妻のせいなど、とにかく人のせいにする。

2-3.気に食わないと無視する

モラハラ夫は気に入らないことがあると、『妻を無視する』傾向がある。妻のリアクションを勝手に想像し、期待したリアクションが返ってこなかったとき、モラハラ夫は妻を無視するのだ。自分勝手といえば、自分勝手だろう。たとえば、スマホゲームで夫がレアなアイテムをゲットしたとき、妻がそのことをホメないと、妻を無視し始めることもある。

また、そのようなケースだけではない。妻を無視するきっかけがわからないこともある。妻が期待したリアクションをしなかったから夫から無視されるのは困りものだが、夫から無視されるきっかけがわからないのはより困りものかもしれない。

2-4.悪びれずにウソをつく

『ウソをつく』のは人として良いことではないはずだ。そのため、何かの理由でウソをついてしまったとき、罪悪感を持つのが一般的ではないだろうか。ところが、モラハラ夫はそのことを悪いと思わないことが多い、とされている。

つまり、モラハラ夫は平気でウソをつくのだ。しかも、タチが悪いのは、自分を「良く見せたい」、他人からの「注目を集めたい」といった理由でウソをつく。

そういう夫の心理がはたらき、たとえば、家事や育児のほとんどすべてを妻がやっているのに、会社の同僚などに「妻が家事や育児をまったくしないので、仕事から帰宅したあと、俺が全部やっている」といったウソをつくのだ。そのため、会社の同僚などに「良い夫、悪い妻」という印象を持たれることもある。

2-5.妻をバカにする

モラハラ夫によるモラハラの代表格ともいえるのが、『妻をバカにする』ことだろう。たとえば、夫が妻よりも高学歴の場合、「お前みたいなバカに言ってもわからないだろうけど」のように、妻を見下した発言をすることがあるのだ。

妻を下に見ているので、「お前は俺に従っていればいいんだよ」や「俺の言うとおりにしていれば、すべてうまくいくんだから」と口にすることもある。それでいて自分の話し方が悪い、という認識はまったくない。

夫が妻をバカにするのは、上記で述べたように夫と妻の学歴に差があるケースが少なくないが、必ずしも学歴をネタにするわけではない。学歴にほとんど差がないような場合は、妻の体型をいじりながら、妻をバカにすることもある。

2-6.妻の人格を否定する

人格を否定するというのは、その人そのもの、その人の生まれや育ち、生い立ちや性格などを否定するものだ。人格否定というのはほとんど、その人がどうしようもない部分を否定するもので、基本的に良い行為ではないだろう。上記の項目を見ても「性格」以外は、否定された本人にとって直しようがない部分だろう(性格を直すのも容易ではないだろうが)。

つまり、人格否定というのは「生まれつき」の部分を否定するようなものだ。「生まれ」や「育ち」が悪いと言われても、言われた側はどうしようもないのではないだろうか。

たとえば、夫が妻に対して吐く「お前はやっぱり育ちが悪いから」や「お前は本当にダメだな」といった言葉は、人格を否定するものだろう。妻の人格否定をするのも、モラハラ夫によくある行為のひとつだ。

2-7.妻の家族・友人をバカにし、人格を否定する

妻をバカにしたり、妻の人格を否定したりするだけでも良くない行為だが、モラハラ夫の行為はそれだけにとどまらない。妻本人だけでなく、妻の家族や友人にまで矛先(ほこさき)が向かうこともある。

モラハラ夫は自己愛が強く、自分以外の人を基本的に見下していて、妻の家族や友人もその対象に含まれているのだろう。そのため、妻本人だけでなく「お前と同じで、お前の家族もバカだなぁ」や「お前の友達って下品なやつばっかりだな」というような発言が、口癖になっている場合もある。

2-8.妻を人前でバカにする

会社の同僚などに「妻が家事や育児をまったくしないので、仕事から帰宅したあと、俺が全部やっている」といったウソをつく、と前述した。それだけでも十分にモラハラ発言だが、妻を人前でバカにするといった、嫌がらせ行為も見られる。まるで、漫画やコミックエッセイに出てくるイヤな人物のように思えるかもしれない。

たとえば、夫の会社の同僚を家に招いて、手料理をふるまった際、「こいつ、料理が下手なんだよ。悪いな」などと妻を罵倒するのだ。自分が妻より優位に立っていることを、同僚にアピールしたいのかもしれないが、妻にとって喜ばしいことではないだろう。モラハラ夫の中には、Twitter(ツイッター)などのSNSで妻の無能ぶりを訴える者さえいる。

2-9.大声で怒鳴る

『大声で怒鳴る』のはモラハラ夫だけではないかもしれないが、怒鳴られるほうはたまったものではない。学校の先生、部活動の顧問、会社の上司など、これまでの人生の中で何人もの怒鳴る人、怖い人に出会ってきたかもしれないが、夫の場合は最悪といっていいかもしれない。

学校の先生や部活動の顧問であれば、卒業後はほとんど会わないだろうが、夫は家族であるため、顔を合わせないようにするのは難しい。夫と会わないようにしようと思ったら別居するか、離婚するか、夫が単身赴任するか、といったことだろうか。

とはいえ別居にしろ、離婚にしろ、すぐに実現できるものではないだろう。単身赴任となると、夫の勤務先からの辞令を待つしかないし、そもそも遠方に支社がなく、単身赴任そのものがない会社もあるだろう。いずれにしても、モラハラ夫と顔を合わせなくていい状況に持っていくのは、容易ではないのではないか。

2-10.嫉妬や束縛が激しい

『嫉妬や束縛が激しい』モラハラ夫もいる。たとえば、妻が会社勤めをしていて帰りが遅くなると怒ったり、出張すると不機嫌になったりする。残業で遅くなることについて、妻の健康を気づかって声をかけるという夫もいるだろうが、モラハラ夫が怒鳴るのは、妻のためではない。あくまでも、モラハラ夫自身のためだ。

残業で帰宅が遅くなったり、出張したりすると怒ったり、不機嫌になるのは、モラハラ夫が自分の感情のおもむくままに行動している証拠。嫉妬深いモラハラ夫は、妻に依存していながら、妻の行動を制限しようとしているのだ。

仕事の場合だけではない。スーパーに買い物に出ただけでも戻りが遅いと、「帰りが遅いじゃないないか。どこで何やってたんだ」と妻を責め、友達とちょっとお茶をしただけでも不機嫌になる。すべてにおいて、妻の行動をコントロールしたがるのだ。このタイプの夫は、たとえば別居した場合、ストーカー行為をおこなう可能性もあるかもしれない。

妻が他の人と交流しないよう、妻の交友関係を制限する夫もいる。同性・異性を問わず、結婚前に付き合いのあった友達との交友関係をすべてなくすよう、妻に迫るモラハラ夫も少なくない。

2-11.妻に仕事を辞めさせる

妻に対し、仕事を辞めさせようとするモラハラ夫もいる。経済的なことを優先するなら、夫婦共働きをしているほうが良さそうだが、モラハラ夫の考えは必ずしもそうではない。

妻に専業主婦をさせること、仕事をさせないことで、自分が経済的に優位に立とうとするのだ。変な発想に思えるかもしれないが、その後、お金に困ってケチな生き方をすることになったとしても気にしない。モラハラ夫にとっては「妻よりも優位に立つ」ことのほうが重要なのだろう。

2-12.興味がないものにまったく共感できない

モラハラ夫は自分が一番優れていると思っていて、自分以外に興味がない。自分が興味を抱いているものには強い関心を示すが、他人に興味がなく、基本的に 他人に共感を示すこともない。

たとえば、「お前は本当にバカだな」と暴言を吐いたことに対し、妻から「そういうこと言うの、やめて。傷つくから」と返されても、まったく気にしない。むしろ、「そんなことくらいで傷つくなよ」というセリフを平然と言い返すほどだ。

モラハラ夫は他人に共感できないので、相手の立場になって考えることもできない。つまり、他人の気持ちに寄り添えないのだ。『共感能力が低い』のはモラハラ夫の特徴のひとつといっていいだろう。

2-13.子どもの前で妻を罵倒し、子どもを洗脳する

子ども(子供)がいる夫婦の場合、モラハラ夫は子どもを取り込むことがある。たとえば、子どもがいる前で「お前はダメだなぁ。母親として失格だ」など妻の悪口を言うのだ。そのような発言を続けていると、子どもは母親(妻)のことを尊敬しなくなったり、母親(妻)に不信感を抱くようになったりすることがある。そうやって妻をバカにしながら、子どもを洗脳し、手なずけるのだ。また、「ママのようになるなよ」という表現を用いることもある。

モラハラ夫がやっかいなのは妻に厳しく、子どもにやさしいことがあり、その場合は子どもに甘く接することで、子どもを味方につけようとしていると考えていい。逆に、妻にも子どもにも厳しいこともあり、その場合は自分が一番上で、妻も子どもも自分の支配下に置こうとしている、といっていいだろう。

3.モラハラ夫となぜ結婚してしまうのか

妻の指に結婚指輪をはめる夫

付き合っているときから「この相手は、モラハラをする男だ」と知っていたら、ほとんどの女性はその相手と結婚していないのではないか。それは、そのはずだ。モラハラをする相手が好き、ということはほぼなないだろう。

では、なぜモラハラの男性と結婚してしまうのか。見分け方は容易でなく、それが大きな問題といってもいい。結婚前の交際時、相手の本性になかなか気がつかないからだろう。もしかしたら夫自身も、結婚するまでは「将来、自分がモラハラ夫になること」に気づいていないかもしれない。

そうだとしても、妻にとって何の救いにもならないだろう。夫のモラハラが意識的に行われているものではなかったとしても、妻からしてみれば、どうしようもないことかもしれない。

結婚するまで付き合っていたときは優しく、デートの際にも彼女の希望を優先してくれたのに、結婚してみたら態度を豹変。ハネムーン期までは思いやりが感じられたのに、実は妻(彼女)の考えを無視し、自分の意見を押し通す人間だったことに気づく。あるいは、妊娠してもほとんど何の配慮をしてくれないことに気づく。

ただし、モラハラ夫に気づいたとしても、時すでに遅し。妻の考えに耳を傾けることさえなく(性格には、妻の意見を聞くことさえなく)、モラハラ夫は自分の希望をもとになにごとも推し進めるのだ。

4.モラハラ夫になる7つの原因

モラハラ夫

モラハラ夫について語ってきた。前章でも述べたが、ほとんどの場合、夫が最初からモラハラをする人だったというわけではない。では、モラハラ夫になる原因は何なのか。主な原因と考えられるものを挙げていく。

4-1.過干渉な親に育てられた

幼少期の家庭環境が、夫のモラハラの原因のひとつかもしれない。たとえば、『親の過干渉』(かかんしょう)が原因という可能性もある。

親の過干渉というのは、子どもがやることに親が逐一、口を出すこと。親が何にでも口を出すと、子どもは自分の意見を持ちにくいばかりでなく、いつしか「親の意見が、自分の意見である」と感じるようになることがある。

親の意見として代表的なものに勉強や習い事に対するプレッシャーがあり、親が圧力をかけられ続けるうち、子どもは子どもで自分より弱いものを見つけていじめたり、蔑(さげす)んだりするようになるのだ。そのような影響が結婚後に現れ、矛先が妻に向かうこともあるのだろう。

4-2.過保護な親に育てられた

前述したように、過干渉な親に育てられた場合だけでなく、過保護な親に育てられた場合もマイナスの影響を及ぼすことがある。親が子どもを大事に育てることで、親の愛情をたっぷり受け、子どもがスクスク育つこともあるが、過保護が悪いほうに影響する場合もあるのだ。

親が子どもをサポートし過ぎることで、子どもは「自分は何をやってもOKなのだ」と勘違いしたまま育ち、わがままな大人になってしまう場合もある。それが、親との関係の中だけでとどまれば、まだいいが、結婚した妻に対しても、自分の意見がすべて通るものだと勘違いしてしまうこともあるのだ。

4-3.ネグレクトや家庭内暴力に遭っていた

幼少期、ネグレクト(育児放棄)やDV(ドメスティック・バイオレンス)などつらい目に遭(あ)うと、人に優しくする気持ちが芽生えにくいとされる。

人に優しくされて育つと、自分も人に優しくするというように、優しさの連鎖が生まれるともいわれるが、その逆の影響が生じてしまうということか。プラスであれ、マイナスであれ、子どもへの影響は出やすい。人から人への連鎖といのは、良いことでも悪いことでもあり得るのだろう。

4-4.父親不在の家庭で育った

子どもというのは意識する、しないにかかわらず、親の影響を受けるものだ。その際、父親からも母親からも影響を受けやすく、この部分は父親に似て、この部分は母親に似る、といった影響が見られることも少なくない。

ただ、父親がいない状態で育てられた場合、具体的な父親像がわからないまま、子どもが成長してしまうことがある。そのような場合、父親から学ぶべき部分を学べなかったため、自分が結婚したときに夫として、父としての言動や態度などに悪影響を及ぼしやすいのかもしれない。

4-5.親からモラハラを受けていた

幼少期から親のモラハラを受けて、被害者として育った場合、自分が大きくなったとき、親からされたことを自分もしてしまうことがある。たとえば、「お前は何もやってもダメだ」「お前はバカだなぁ」などと言われて育つと、結婚後に同じような言動を自分もしてしまうことがあるのだ。

たとえるなら、部活で先輩にいじめられると、良くないことだと感じていたのに、自分が先輩になったときに後輩をいじめてしまうことがある、といったケースだ。親から子へ、モラハラは負の連鎖をしやすいのかもしれない。

4-6.仕事のストレスがモラハラにつながる

幼少時に原因があるとは限らない。仕事上のストレスが、モラハラの原因になることもある。世の中の経済状況が厳しい現代では、多くの職場で上司などから、「売り上げを増やせ」「契約を取れ」「顧客を増やせ」など、社としての目標を強調され、絶えず圧力をかけられているのではないだろうか。

そのようなプレッシャーが常に受け続けると、ストレスが重なり、妻や家族へのモラハラとなって現れることもある。もちろん、仕事のストレスがもとになっているとしても、妻や家族にとっては迷惑な話だろう。仕事上のストレスがモラハラの原因だとしても、妻にしてみれば許容できることではないはずだ。ただ、夫の仕事上のストレスが、モラハラというかたちになって現れることもある、と 知っておいてもいいかもしれない。

4-7.その他の原因

上記の原因がすべてではない。モラハラをする背景として幼少期の家庭環境、親との関わり、仕事上のストレスのほか、『発達障害』が関係している場合もある、という意見もある。

発達障害とは人より落ち着きがないなど、コミュニケーションや対人関係に問題を抱えていることを指す。生まれつき脳の発達に障害をあることを総称する言葉だ。この発達障害が、夫によるモラハラの原因になっている可能性もある、と考えられるだろう。

また、モラハラ夫になったのは『自信過剰』『心配症』から来ている場合もある。昔から自信過剰だった人間は、妻に対して高圧的になり、それがモラハラになることもあるだろう。逆に、心配症のため、妻が友人とランチやお茶に行くだけでも気になり、その心配症が高じて、妻をコントロールしたくなる夫もいる。妻が誰かと会うのが心配で「どこにも行かせたくない」「自分の支配下に置いておきたい」という気持ちが強くなり、妻を極端に束縛してしまうのだ。

5.夫のモラハラを治すことは可能なのか

カウンセリングを受ける既婚男性

ここまでの内容を読み、夫がしているのは「モラハラ」だという確信が得られたとしよう。その際、次に気になるのは「モラハラは治せるのか」ということではないだろうか。

ちなみに医学上、モラハラという病名は存在しない。ただし、精神病の一種ともされていて、その人の行動様式がかたちになって現れたものともいえるだろう。

モラハラをする本人は言葉や態度による暴力が良くない行為である、という認識がないうえ、妻や家族を威圧することが染み付いていて、治すのは正直いって難しい。カウンセリングによってある程度、改善されることもあるが、こうすれば必ず改善されるという絶対的な方法はないのだ。

また、カウンセリングで改善に向かう可能性がある、モラハラが治る可能性があるといっても、モラハラ夫にカウンセリングを受けさせるのは容易ではない。なぜなら、モラハラ夫は「自分が間違ったことをやっていない」と本気で思っているからだ。

「自分の行いは正しい」と考えているうえ、妻に対して「お前はバカだ」と言ったり、「俺にまかせておけばいい」と強気の発言をしたりしているのだから、「買うセリングを受けてほしい」と提案するのは至難のワザだ。

カウンセリングについて、妻が口にしたとしても「なぜ、俺がそんなもの受けなきゃいけないんだ」と逆ギレされるか、無視されるのがオチだろう。妻からのカウンセリング提案を素直に受け入れるくらい、スムーズなコミュニケーションがとれる間柄なら、そもそもモラハラ夫になっていないのではないだろうか。

6.モラハラ夫への6つの対応策

夫のモラハラに対抗する妻

前章で述べたように、モラハラ夫にカウンセリングを受けさせるのは簡単ではない。だが、そうだとしても、何か手を打つべきではないだろうか。

モラハラ夫というのは、ほおっておいて勝手に改善することはほとんど期待できない。しかも、夫からのモラハラが長期化すると、妻が鬱(うつ)になったり、体調を崩したりしてしまう心配もある。この章では、モラハラ夫への6つの対策を紹介するので参考にしてほしい。

6-1.モラハラで悩んでいる友人の話をする

夫の言動や態度がモラハラである、と直接言うのは難しい場合、友人のエピソードや体験談を話す方法がある。妻の友人が「旦那のモラハラで困っている」という話を、夫に聞かせるのだ。

その友人は、旦那に「バカ」「マヌケ」呼ばわりされ、とても傷つき、大いに悩んでいるなどと伝える。そのことで結果的に、夫に「自分がしていることはモラハラなのか」と気づいてもらうのが狙いだ。この対処法が効果を発揮し、改心する夫も、まったくいないわけではない。

ただし、この方法でもモラハラ夫は「自分がモラハラをしている」と気づかないことがあるのだ。そもそも、自分が悪いことをしていると自覚がないため、妻が「友人の旦那のモラハラ」話をしてもピンと来ない可能性がある。目の前で、モラハラ話を聞かされても、それが自分のことでもある、とは思わないのだろう。モラハラ夫に、自分の行為がモラハラだと気づかせるのは、容易ではないのだ。

6-2.言いなりにならないようにする

モラハラ夫というのは、妻に対して「お前はバカだ」や「お前は、俺が言ったとおりにやればいいんだから」など、常に上から目線で接し、妻を自分の支配下に置こうとする。全面的に悪いのは当然、夫のほうだ。

夫が一方的に悪いのは疑いようのない事実だが、ひとつ言えることがある。モラハラをされる妻は、さまざまなことに対して一生懸命がんばってしまうタイプが多い。一生懸命がんばるのは素晴らしいことだが、その真面目ゆえ、夫に怒られた際、夫が悪いと思うより前に、妻が「自分に原因があるのかもしれない」と考えてしまうのだろう。

一生懸命がんばって、真面目であることは基本的に良いことだが、相手がモラハラ夫である場合は、少し状況が違ってくる。妻が「夫から言われたことを完璧にこなそう」とがんばったとしても、モラハラ夫は妻に感謝しない。それどころか、さらなる要求をしたり、妻ががんばって完璧にこなしたりしても「妻をバカにし続ける」など、モラハラ度が上がるだけだ。

そのようなモラハラ夫に対し、大切なのは「言いなりにならない」こと。ときには反撃や仕返しも必要だ。今後、モラハラ夫に何か言われても、「文句があるなら、自分でやればいいじゃないの!」とビシッと言い返すのだ。事実、喧嘩になってもかまわないと、妻が強い態度に出ること、やり返すことで、夫のモラハラが軽減されたケースもある。

6-3.夫に対して無関心、無反応を装う

『モラハラ夫の弱点』は無関心、無反応。妻を罵っても反応がないのは、実はつらいのだ。そこで、夫からバカにされた際に、ムッとした表情をしたり、不満な態度を見せたりせず、無関心、無反応を装うと、夫のほうでも張り合いがなく、モラハラが軽減することもある。

ただし、妻の無関心や無反応に逆ギレし、モラハラ行為がさらに過激になる可能性もないといえないので、無関心や無反応を装いながら、夫の様子をチェックしたほうがいいかもしれない。

6-4.モラハラ夫と別居する

夫からのモラハラは長期間に及んでいるなら、妻自身が鬱になりかけていたり、心が弱っていたりして、正常に判断するのは難しいかもしれない。

とはいえ、何も行動を起こさないと、夫のモラハラがこれまでどおり続くだろう。そこで、まずは別居するのが望ましい。モラハラ夫にとって、妻は言いたいことが言え、何もかもぶちまけられる存在。家庭内別居でなく、妻が家出することでもいい。妻が家を出て、別居することで、「妻のありがたさに、ちょっとでも気づいてもらえたらいい」というのが狙いだ。

ひとくちにモラハラ夫といっても、モラハラの程度はさまざまだが、場合によってはモラハラ夫を捨てる日まで被害が続く、と考えたほうがいいかもしれない。

6-5.モラハラ夫と離婚する

今は耐えていられるとしても、夫のモラハラがずっと続いたとして、我慢できるのかどうか。それが難しいようなら、早めに離婚するのがいいかもしれない。

ここまで述べてきたように、夫のモラハラというのは残念ながらなかなか終わらないものだ。特に、モラハラをしている本人が「自分がしているのがモラハラ」だと気がついていないことが少なくない。

自覚していないことをやめるのは、ほぼ不可能に近いだろう。というわけで、夫のモラハラがすでに長期間続いているのなら、今後も続く可能性が高いといっていい。

モラハラによる精神的苦痛が継続すると、鬱(うつ)と診断されるなど精神疾患を患い、精神的な病気になってしまい、精神科にかかり続けることになるかもしれないので、早急に離婚するのもひとつの手だ。精神的に本当につらければ、「夫から逃げる」という選択をしてもかまわない。

6-6.モラハラの相談を夫の母親にしない

対応策といっても、これはやったほうがいいことでなく、やらないほうがいいこと。「過干渉な親」「過保護な親」について前述したが、もう少し詳しく説明すると、モラハラ夫は「過干渉な母親」「過保護な母親」に育てられたというケースが少なくない。

そのような場合、電話やメール、または手紙などで、夫の母親(義母)に「夫のモラハラ」について相談しても、なかなか良い流れになりにくい。夫の母親は夫を溺愛していることもあるからだ。

夫の母親に相談すれば、夫の母親から「モラハラをやめるように」夫に言ってもらえることを期待したのに、そうならないことはよくある。それどころか、夫の母親から「あなた、考えすぎなんじゃないの」と諭(さと)されたり、「あなたに悪いところがあるからなんじゃないの」と注意されたりすることも少なくない。

全員が全員とはいわないが、夫の母親は基本的に夫の味方だと考えておいたほうがいいかもしれない。特に、モラハラ夫の場合は。夫の母親にとって、夫はかわいい息子のため、その息子を批判する妻(夫の嫁)のこと許せない、という感情が生まれてしまうことが珍しくないのだ。

夫の母親はつまり、モラハラ夫の母親ともいえる。夫のモラハラについて、夫の母親に相談しようと考えているなら、それが正しい方法かどうか、よく検討してからにしたほうがいいかもしれない。

7.モラハラ夫との離婚を検討しているなら

証拠資料

ここまで読んできて、書かれた内容を参考にしても、夫のモラハラが改善に向かうと思えないのなら、「モラハラ夫と別れたい」と考えても不思議はない。離婚について、真剣に検討するのがいいのではないだろうか。

前章でも離婚にふれたが、モラハラ夫との結婚生活を解消する、といっても実際にどう動くのがいいのか、わからないかもしれない。

そこでおすすめしたいのが、探偵事務所や地域の相談窓口などに相談すること。探偵事務所は浮気調査をはじめ、調査のプロフェッショナルで、モラハラに関する情報や経験も豊富だ。

探偵事務所に相談すると、モラハラの場合、妻に対する暴言を録音するなどについてアドバイスしてくれるのではないだろうか。モラハラ夫に恐怖を感じていて、夫の暴言を妻が録音するのは難しいということなら、探偵に録音をまかせることは可能だろう。

夫婦の話し合いによる協議離婚をするのは難しいかもしれないが、離婚調停や離婚裁判などを見すえ、離婚慰謝料も考慮しながら、別れ方までアドバイスしてくれる探偵事務所もあるかもしれない。子どもがいる夫婦の場合は、親権や養育費のことまでサポートしてくれることもあるだろう。離婚後の子どもとの面会交流のことまで助言してくれる場合もある。

また、モラハラ夫が浮気をしていることもある。そのような場合、浮気調査についても探偵事務所に相談してみるといい。すると、夫と浮気相手を探偵が尾行し、夫と浮気相手がラブホテルに入るところや出るところを証拠映像(画像)として収めてくれる可能性が高い。それらの証拠があれば、妻であるあなたにとって、有利な条件での離婚がしやすくなるはずだ。

このように、モラハラ夫が浮気をしていないようなら、妻への暴言の録音を探偵に依頼し、モラハラ夫の浮気が疑わしいなら、浮気調査も含めて相談するのがいいだろう。

ここでひとつ、付け加えておきたい。それは、モラハラ夫による暴言の録音にしても、モラハラ夫の浮気調査のための尾行にしても、自分でやるより、探偵事務所などのプロに依頼したほうが安全、ということ。録音も尾行も、夫にバレずにやるのはそもそも難しく、万が一、夫(尾行の場合は浮気相手を含む)にバレると、モラハラが激しくなったり、場合によってはDV(ドメスティック・バイオレンス)に発展したりするなど、リスクが大きすぎるからだ。

長い間、つらい目に遭わされてきたモラハラ夫への復讐を果たすには、探偵事務所などの専門家のサポートを受けるほうがいい。妻が適切な行動をとれば、モラハラ夫の末路は明るいものにはならないだろう。

モラハラ夫の弱点は「無関心」「無反応」という話をしたが、離婚することで「モラハラ夫が一人になるとどうなるのか」思い知らせてあげるのだ。離婚後、思いっきり後悔させるといいかもしれない。

まとめ

モラハラ夫の特徴、モラハラ夫への対応などいろいろ述べてきた。このコラム(ブログ)を読んできたあなたはおそらく、夫のモラハラに悩まされているのだろう。そこで、最後にあらためてアドバイスしておく。とにかく一度、夫のモラハラについて探偵事務所などに相談してみることだ。カウンセリング無料の探偵事務所もあるので、実際に依頼するかどうかは話を聞いてから決めればいい。「お客様満足度」「調査成功率」「解決実績」といったキーワードで検索すれば、良心的な探偵事務所が見つかるのではないだろうか。

監修者プロフィール
伊倉総合法律事務所
代表弁護士 伊倉 吉宣

2001年11月
司法書士試験合格
20023月
法政大学法学部法律学科卒業
20044月
中央大学法科大学院入学
20063月
中央大学法科大学院卒業
20069月
司法試験合格
2007年12月
弁護士登録(新60期)
20081月
AZX総合法律事務所入所
20105月
平河総合法律事務所
(現カイロス総合法律事務所)入所
20132月
伊倉総合法律事務所開設
2015年12月
株式会社Waqoo
社外監査役に就任(現任)
2016年12月
株式会社サイバーセキュリティクラウド
社外取締役に就任(現任)
20203月
社外取締役を務める株式会社サイバーセキュリティクラウドが東京証券取引所マザーズ市場に新規上場
2020年10月
株式会社Bsmo
社外監査役に就任(現任)
20216月
社外監査役を務める株式会社Waqooが東京証券取引所マザーズ市場に新規上場

※2021年10月25日現在

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