浮気/不倫の調査浮気調査に失敗したくないなら絶対に知っておくべき話
現在、パートナーの浮気調査を検討している人はいないだろうか。その際、こんな悩みを持つ人をいる。それは、探偵事務所や興信所に依頼したとして、浮気調査が失敗に終わることはないのか、ということ。たしかに、そのような疑問を抱く人がいても、おかしくない。本コラムでは「浮気調査と失敗」にまつわる、さまざまな疑問に答えていく。
1.浮気調査の失敗「浮気調査が調査対象者にバレる」
浮気調査に失敗、というのはあるのだろうか。残念ながら、探偵事務所に浮気調査を依頼した場合でも、失敗がないわけではない。まず、「浮気調査がバレる」という失敗について解説していく。大きく分けると5種類あるので、それらを順番に説明していこう。
1-1.探偵の尾行や張り込みがバレる
第1に「探偵の尾行や張り込みが上手でない」ケース。探偵事務所は浮気調査をはじめ、調査のプロ集団といってもいい。だから、基本的に尾行や張り込みなどの技術が高いはずだが、残念ながらそうとは言い切れないことある。
そのため、尾行や張り込みをしている探偵が、ときに調査対象者に感づかれてしまうのだ。本来、プロの探偵としては最もしてはいけない失敗といえるだろう。
1-2.調査対象者の警戒心が極めて強い
調査対象者といっても、人によってさまざまだが、極めて警戒心が強い人もいる。もともと神経質な人もいるが、生まれつきの性格から来ている場合に限らない。自分が浮気をしていることに自覚的で、つまり悪いことをしている意識があるため、ひんぱんに周囲を見渡すなど、キョロキョロするようなタイプだ。
そのような人物が調査対象者である場合、周囲に気を配り続けるため、ふつうの人なら気づかないであろう、探偵の調査に感づくことがあるのだ。
警戒心の強い人は歩いているときに後ろを振り返ったり、電車に乗っていて自分が降りる駅でなくても一旦降りたりすることがあり、調査対象者がそのようなタイプである場合、調査の難易度はいっきに高くなる。
1-3.依頼者の行動からバレる
これも実は少なくない。というのは、浮気調査を依頼していることを意識しすぎて、不自然な行動をしてしまうことがあるのだ。たとえば、旦那(夫)が朝、家を出る瞬間から探偵が尾行をすることがある。その際、2階のベランダから妻(嫁)が「行ってらっしゃい」と旦那に手を振る、とする。
探偵から「浮気調査がバレないように、ふだん通りの行動をしてください」と言われているため、妻はいつもと同じ動きを心がけるのだが、探偵が隠れているであろう方向に、視線を持っていってしまうのだ。浮気調査がうまくいってほしいと考えている妻は、調査を気にするあまり、「探偵がどこにひそんでいるのか」と目で追ってしまい、その不自然さに旦那が気づいてしまう。
妻は妻で、旦那にバレないように気をつけているつもりでも、映画やドラマの中の俳優のようにうまくいくものではない。浮気調査を依頼している妻(または夫)の行動から、調査対象者にバレてしまうケースはなかなかなくならないのだ。
1-4.依頼者がバラしてしまう
前項と違い、これは浮気調査の依頼者が自らバラしてしまうケースだ。良心の呵責に耐えられず、といったこととは異なるが、浮気調査を依頼していることを隠しきれなくなるのだろう。
たとえば、妻から「あなた、探偵か何かに浮気調査をお願いしてないわよね?」と問い詰められ、「実は…」と白状してしまうのだ。あるいは、浮気調査をお願いしている妻が、夫に「お前、探偵に浮気調査をさせてんじゃねえだろうな!」と怒鳴られ、恐怖のあまり、浮気調査を依頼していることを告白してしまう。
浮気調査を依頼した際、その時点でパートナーにそのことを教えようと考えていた人はほとんどいないはずだ。しかし、「浮気調査の依頼」をパートナーに隠しきれない人もいる。それだけ、秘密を隠すというのは大変なのだ。浮気をしていることを隠しているパートナーと同じように、といったら変だが、浮気調査を依頼していることを隠すのも、人によっては楽ではない。
わざとでないとしても、つい口にしてしまった言葉や、ちょっとした態度から、浮気調査を依頼しているのが、パートナーにバレてしまうこともある。変な表現だがある意味、パートナーが浮気をしていることを隠している以上に、浮気調査の依頼者も気をつけないと、浮気調査をしていることがパートナーに発覚してしまうのだ。
1-5.自分で浮気調査をしてバレてしまう
探偵事務所や興信所などのプロに依頼せず、自分で浮気調査を行おうとする人もいる。たしかに自分で浮気調査をすれば、費用はおさえられるかもしれない。ただし、なかなかそうは、うまくいかないのだ。それはそうだろう。もしも自分で簡単にできるようなら、ほとんど誰もプロに頼まないのではないか。
自分で浮気調査を行うとバレやすい。その理由は主に2つある。1つ目は尾行や張り込みが難しいことだ。たとえば尾行だけを見ても、移動手段はクルマのこともあれば、電車やバスのこともある。また、徒歩や自転車のこともあれば、オートバイ(バイク)を利用することもある。歩いていて、急にタクシーに乗ることだってある。
そのように移動手段がさまざまなうえ、調査対象者がクルマで移動中、信号が青から黄色になり、赤に変わるまでに調査対象者が交差点などを渡り切るのは容易ではない。無理をして接近しすぎると相手に発見される可能性が高くなるし、かといって、離れすぎると見失いやすくなる。尾行ひとつとっても、実際は刑事ドラマのようにうまくいくものではない。
2つ目の理由は、調査対象者にあらかじめ顔を知られているため、バレやすいことだ。自分で浮気調査を行うというのは、基本的に妻(または夫)が、夫(または妻)を尾行したり、張り込みしたりすることになるだろう。
尾行や張り込みというのは技術や経験が重要なのは間違いないが、大切なのはそれだけではない。「顔を見られないこと」は大きな要素だ。人というのは一般的に顔を見ると記憶に残りやすく、顔を見ないと記憶に残りにくい。個人差はあるが、仮に尾行されていても、顔を見られないと案外、記憶に残らないこともあるのだ。
ただし、身内などよく知っている人物の場合は別だ。顔を含め、背格好や服装などの特徴を相手があらかじめ知っているため、尾行がバレやすいのだ。普段からひんぱんに顔を合わせている身内であれば、その姿が尾行の最中などにちらっと目に入っただけでも気づかれる可能性が十分にある。
また、いつもと違う服装に身をつつんだところで、身内というのは案外、見つけてしまうものだ。調査対象者がパートナー(配偶者)で、やはりパートナー(配偶者)が尾行や張り込みをするとバレやすく、最も危険な浮気調査のひとつといってもいいかもしれない。
仮に、尾行がバレなかったとしても、自分で浮気調査をするのは簡単ということにはならない。ラブホテルに入る瞬間や、ラブホテルを出る瞬間などを撮影するのは、一般人には容易とはいえないだろう。調査対象者と浮気相手の顔がきちんと写っている(映っている)ように撮影されていないと、裁判や調停で浮気の証拠として認められない可能性があるのだ。
一般人が浮気調査を行うといっても、プロの探偵に比べれば、技術や設備、経験などが足りていない、または劣っている可能性が高いだろう。一般人による浮気調査は絶対に不可能とはいえないが、難易度が高く、尾行にしてもバレやすいのは間違いないのではないだろうか。
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2.浮気調査の失敗「張り込み・尾行中に警察に通報される」
浮気調査などを行う探偵は、調査対象者に見つからないように尾行したり、張り込みをしたりするものだが、まれに調査対象者に感づかれて、警察に通報されることがある。
調査対象者からすれば、明らかに「つけられている」という確証が得られなかったとしても、何か不審な点を感じたら、警察に連絡する人もいるかもしれない。また、調査対象者じたいではなく、近隣住民などが張り込みしている探偵を目にして、「不審な人がいる」と警察に通報することもあるのだ。
3.浮気調査の失敗「探偵が違反を犯す」
浮気調査の過程で、探偵が違反を犯してしまうこともあるかもしれない。もちろん、良いことではないが浮気調査に集中するあまり、違反を犯してしまう探偵もいるのは事実だ。
たとえば、尾行している最中に調査対象者を見失いそうになって、他人の家の敷地を通ったり、信号無視をしてしまったりする探偵もいるかもしれない。違反をしてはいけないのは当然だが、仕事熱心であることが裏目に出てしまう可能性もあるのだ。
4.浮気調査の失敗「浮気調査の証拠を撮り損なう」
浮気調査の証拠を撮り損ねるのが残念なのは、撮り損ねた証拠は2 度と手に入らないからだ。たとえば、調査対象者が浮気相手とラブホテルに入る瞬間や、出てくる瞬間を撮り損ねたとしたら、致命的といってもいいかもしれない。
浮気調査の証拠という意味で重要なのは、静止画と動画の両方をおさえることだ。しかも、これはおさえるだけでなく、質が低くてはいけない。ここでいう「質が低い」とは、静止画や動画のクオリティが低いことだ。では、浮気の証拠写真に関して「質が低い」「クオリティが低い」とはどういうことか。
それは、鮮明に撮られていないこと。静止画や動画の質が低く、調査対象者と浮気相手の(特に)顔がわかるような写り(映り)になっていないものは良くない。なぜなら、浮気の証拠として機能しないからだ。
浮気の証拠写真とは、裁判や調整などで用いた場合、「ラブホテルに出入りしている男女は、間違いなくこの2人だ」と判断されるものでなくてはならない。第三者が見て、つまり客観的に見て、「この2人は調査対象者と浮気相手に間違いない」と判断できる(判断される)くらい、鮮明な静止画や動画である必要があるのだ。
事実、証拠写真がきちんと撮れていなかった場合、その失敗の意味は小さくない。撮り直そうにも、浮気相手との密会が次はいつ行われるかわからないことも珍しくないからだ。それに、調査対象者にちょっとでも感づかれたら、浮気の証拠を撮影するチャンスは半永久的にとはいわないまでも、なかなか巡ってこない可能性も十分にあるだろう。
5.浮気調査の失敗「裁判で調査報告書が通用しない」
これも失敗のひとつといっていいだろう。探偵を雇って浮気調査をするからには、浮気の証拠をつかんでから、次のアクションへ進みたい場合が多い。それは離婚を前提としていることもあれば、慰謝料請求を目的としていることもある。また、「パートナーが浮気を認めて謝罪してくれたら許して、やり直してもいい」と考えていることもある。
いずれにしても、『調査報告書』が持つ意味は大きい。「浮気の証拠写真を撮った」「浮気の証拠写真がある」と伝えるだけで、「ごめん、悪かった」と浮気を認めて謝る人もいないわけではないが、そのようなケースはまれ、といってもいいだろう。
「浮気などしているわけがない。変な言いがかりはつけないで」とキレたり、反論されたりするのが一般的ではないか。おたがいが相手の言い分を聞くのではく、おたがいに自分の考えを強く主張するという展開になると、なかなか着地点が見えない。感情と感情の争いになると、どこまでいっても「浮気してる」「いや、浮気してない」の言い争いになり、平行線をたどるだけになってしまう。
そうならないための武器といえるのが調査報告書。この調査報告書がきちんとしていると、裁判や調停で浮気の証拠として機能し、(浮気調査の依頼者である)あなたにとって有利な方向へものごとが進みやすい。(パートナーである)調査対象者と浮気相手による浮気を、調査報告書が証明してくれるからだ。
ところが、調査報告書の出来が悪い場合、そうはいかない。調査報告書が、浮気を証明してくれないのだ。そのような失敗が起こった理由は、主に2つあるだろう。第1の理由は、調査報告書の書式が間違っていること。「えっ、探偵事務所なのに、そんなことがあるの?」と思った人もいるかもしれない。浮気調査をはじめ、調査のプロであるはずの探偵事務所が作成した、調査報告書の書式が違っているとは、どういうことか。そう、言いたくもなるかもしれない。答えは、いい加減な探偵事務所だったからだ。
第2の理由は、そもそも浮気調査を行っていないからだ。「えっ、そんなことってあるの?」と今度こそ思ったかもしれない。それはそうだろう。「そもそも浮気調査を行なっていない」なんて、本来あってはならないことだが、実はそのような探偵事務所もあるのだ。いや、そのような会社を「探偵事務所」といっていいのかどうか、そう考える人もいるかもしれない。ここで取り上げたようなことをするのは、はっきりいって悪徳業者だが、実はそういう会社も存在するのだ。
6.浮気調査に失敗したらどうなるか?
浮気調査の失敗について語ってきたが、浮気調査に失敗すると、その場だけでは済まない、さらなるリスクにつながりやすい。ここで、3つのリスクを説明しよう。
6-1.浮気調査にかかった費用がムダになる
浮気調査は、一般的に探偵事務所や興信所などに依頼することが多い。その際の費用は会社によって違うので一概にはいえないが、平均すると約30万円〜50万円程度ではないだろうか。
価格に関する感じ方も人それぞれだろうが、安い料金ではないだろう。浮気調査が失敗した場合、調査にかかった費用(調査費用)が無駄になってしまうのだ。
その後、調査が失敗したからといって、再び浮気調査を依頼すると、当然のことだが、費用がさらにかかってしまう。調査依頼者としては「良いことは何もない」といっていいのではないか。
6-2.警戒心が強くなるので調査が難しくなる
浮気調査が失敗に終わって、費用がムダになったあと、それでも再度、浮気調査をするとしよう。ここでは仮定として話をしているが、実際にそのようなケースもある。
あらためて調査費用がかかることを了承し、浮気調査を正式に依頼したとしても、それでよし、というわけにはなかなかならない。浮気調査の難易度が、最初よりも上がっていることが多いのだ。
なぜなら一度、浮気調査が失敗に終わった場合、調査対象者は警戒心が強くなり、調査がスムーズに進まなくなるからだ。調査対象者だけでなく浮気相手も含め、浮気をしている2人の警戒心が強くなると、2人のあいだで連絡手段を変えたり、密会する場所や時間を変更したりして、決定的な瞬間をおさえにくくなる。警戒心が強くなると、尾行や張り込みをしにくくなるし、浮気の証拠を撮りにくくなってしまうのだ。
6-3.家族関係が悪くなる
浮気調査が失敗に終わった場合、浮気調査を依頼した人が調査対象者に問い詰められたり、キレられたりして家族関係が悪化する可能性がある。たしかに、それはそうだろう。自分のことを疑い、探偵事務所に浮気調査を依頼していた妻(または夫)と仲良くするのは、誰だって難しいのはないか。
「夫(または妻)とは、もう仲良くしようと思っていない」と考えているとしても、浮気調査が失敗に及んだ影響は小さくない。家族仲が目に見えて悪化し、家の中の雰囲気も悪くなる。
浮気調査をしていたことがバレたとしたら、前項で述べたように、今後の浮気調査も難しくなるだろう。浮気調査が困難になれば、浮気の証拠をおさえにくくなり、離婚や慰謝料請求などに向けた準備も進めにくくなる。そうなると、浮気調査を依頼したあなたにとって、有利な展開に持っていきにくくなるのだ。
7.そもそも探偵とは?
浮気調査を探偵事務所に依頼したとしても、調査が失敗に終わる可能性がないとはいえない。失敗談ともいえる話をここまでしてきたので、ある程度理解できたのではないだろうか。
ただ、こんな疑問を持つ人もいるだろう。なぜ、探偵事務所に依頼したのに浮気調査が失敗するのだろう。その答えをこれから述べていく。
7-1.探偵事務所の約8割は個人事業主
探偵事務所は日本全国に約5,500社あるといわれ、そのうちの8割は個人事業主とされるので、大手探偵事務所は全体に2割ということになる。個人事業主の探偵事務所がダメで、大手探偵事務所は大丈夫、というわけではないが、ピンからキリまでいろいろな探偵事務所があるのは紛(まぎ)れもない事実だ。
なぜ、そうなるのか。探偵事務所を開くためのハードルが低いことが、理由のひとつといってもいいだろう。あまり知られていないことかもしれないが、探偵業を開始するにあたって、必要な資格は特にない。
たとえて言うなら、会社を設立することと似ているかもしれない。会社を設立するのに登記は必要だが、資格は不要だ。会社を設立して大きくしていくのは簡単なことではないが、会社をつくるだけならそれほど難しいことではないだろう。それと、似たところがあるかもしれない。
探偵業を始める場合、探偵業務を開始しようとする日の前日までに公安委員会(警察経由)へ届出をしなければならない。といっても、探偵業開始届出書と添付書類を提出し、手数料を収めればよく、手数料にしても高額ではない。また、添付書類といっても、たとえば個人(個人事業主)の場合、履歴書、住民票の写し、誓約書、身分証明書などで、特別なものは不要だ。つまり、探偵業を開業することじたいは、それほど難しいことではない。
開業しやすいことだけが、質が安定していない理由とはいえないが、探偵事務所が玉石混交なのは事実。約5,500社あるといっても、開店休業というのか、実際はほとんど業務を行なっていない事務所(会社)もある程度の数、あるだろう。
7-2.大手探偵事務所の7つのポイント
全国各地に約5,500社ある探偵事務所のうち、大手探偵事務所は約2割という話を前項で述べた。では、具体的に大手探偵事務所と個人探偵事務所の違いは何だろう。大手探偵事務所と個人探偵事務所といっても、会社ごと(事務所ごと)の違いもあり、一概にはいえないが、主なものを7つ挙げていこう。
まず第1に規模が違う。当たり前に思えるかもしれないが、規模が異なるというのは、探偵事務所としての力に影響しやすい。シンプルな話、スタッフの数が多いと、探偵(または調査員)の数も多いのが一般的だ。
では、探偵の数が多いことによるメリットは何か。たとえば、浮気調査を行う場合、ずっと1台のクルマが尾行していると、調査対象者に気づかれそうになることがある。そのようなとき、途中で尾行するクルマをチェンジすると、尾行していることがバレる可能性はぐっと下がる。また、徒歩や電車を利用して尾行する場合も、同じ探偵が尾行し続けるより、複数の探偵がときにチェンジしながら尾行したほうが、浮気調査をしていることがバレにくいのは間違いないだろう。
第2に設備の問題がある。大手探偵事務所は一般に、個人事務所よりも設備が充実している。たとえば、尾行のための車両を(オートバイなども含め)多く所有していたり、撮影機材が整っていたりする。そのため、調査対象者に感づかれにくい尾行ができるだけでなく、浮気調査の証拠写真(または証拠映像)をきちんとおさえられる可能性も高くなるのだ。
第3に、人材教育や訓練の違いもあるだろう。大手探偵事務所は、探偵の教育に力を入れている。探偵業は前述したように、極端にいえば、届出さえすればほとんど誰でも開業できるわけだが、それは開業に限っての話だ。
浮気調査ひとつをとっても、誰でもできるどころか、実際は高度なスキルが必要となる。ひとことでは言えないが、調査対象者に見つからずに尾行したり、張り込みしたりするのはすぐにできるものでなく、一定以上の訓練が必要になってくるのだ。
個人探偵事務所やごく小規模の探偵事務所の場合、人材教育している余裕はほとんどなく、すぐに現場に出してしまうこともあるが、中途半端なスキルで尾行や張り込みなどをしていると、調査対象者にバレたり、証拠映像(または静止画)が撮れなかったり、十分な浮気調査にならないことも少なくない。その点、大手探偵事務所は人材教育や訓練に力を入れていることが多く、探偵のほとんどが高度はスキルを持っているといえるだろう。
第4に、全国展開していることによる安定感が挙げられる。大手探偵事務所はスタッフが多いだけでなく、全国各地に支店(事務所)を設置していることも多い。自分が住んでいるエリアやその近郊で、対面の相談が比較的しやすく、そのことも安心感につながっている。
また、地元や地元の近くに支店(事務所)があるということは当然、そのエリアに通じているといってもいい。浮気調査は尾行にしろ、張り込みにしろ、スキルや経験がものをいうだけでなく、土地勘があることも重要になってくる。
地域の渋滞や一方通行の情報に精通しているほうが尾行しやすく、張り込みをするにも隠れやすいスポットなども知っていることが好ましい。また、繁華街の場所や密会しやすい飲食店の数、ラブホテルの情報なども知っておいたほうがいいだろう。
第5に、探偵以外のスタッフも充実していることがいえる。ここまで探偵に関する内容を主に述べてきたが、大手探偵事務所は探偵の他にも専門のスタッフを抱えていることが多い。たとえば、調査報告書ひとつをとっても、専門のスタッフが質の高い報告書を作成しているのだ。
探偵が調査報告書を作成するのが悪いとはいわないが、探偵は尾行や張り込み、浮気の証拠撮影を担当し、別にスタッフが調査報告書を作成。各々が専門性を発揮し、クオリティの高い業務を遂行することで、浮気調査の依頼者に貢献できるように心がけている。それぞれが専門性を極め、質の高い仕事をすることで、裁判や調停の際にも、浮気調査の依頼者の要望に最大限に応えていく。
第6に、カウンセリングに力を入れていることを紹介する。大手探偵事務所はカウンセリングにも注力していることが少なくない。ここでいうカウンセリングとは、浮気調査の依頼者の気持ちに寄り添った対応をすることだ。
たとえば、パートナーの浮気を疑いながらも、パートナーへの愛情はそれなりにあったり、あるいは愛情は薄くなっても子どもがいるために離婚は考えていなかったり、さまざまだ。悩みは人の数だけあるといってもいい。そのような依頼者の気持ちにしっかりと耳を傾け、最善の提案を心がけることができるかどうか。
場合によっては夫婦が仲直りできるようにサポートをすることもあるし、慰謝料を請求して別れたいと思っているなら、調査報告書を作成するスタッフと連携しながらその実現に全力を注ぐ。探偵事務所によっては、何が何でも仕事を取ろうとするのでなく、夫婦関係を続けるために「今は浮気調査をしないほうがいいのではないですか」といった提案をすることさえある。
第7に、時期に関係なく安定したサービスを提供できること。このポイントは見落とされがちかもしれないが、大手探偵事務所の魅力のひとつなので挙げておこう。クリスマスやバレンタインデー、年末年始など、浮気が多発するタイミングというものがある。世の中には、さまざまな繁忙期があるが、浮気にも多い時期とそうでもない時期があるのだ。
浮気調査のニーズは時期によって変動するが、大手探偵事務所はそのようなニーズの変動に対応しやすい。探偵の人数はもちろん、調査報告書を作成するスタッフやカウンセラーも多く抱えているからだ。浮気のタイミングというのは、同じ住居に暮らしているパートナーであっても、ギリギリまでわからないことも少なくない。そんなとき、スタッフの多い大手探偵事務所なら、直前の依頼であっても対応できることが多く、浮気調査のタイミングを逃さずに済むのだ。
8.失敗しない探偵事務所の選び方
前章で、大手探偵事務所の7つのポイントを挙げた。もちろん、大手探偵事務所だからといっても全部が全部、素晴らしい探偵事務所とはいえないが、質の高い探偵事務所が多いとはいえるかもしれない。
逆に、個人探偵事務所は全部が全部、おすすめできないとはいえないが、質の高い個人探偵事務所をどうやって探せばいいのか。その方法が難しい、というのは事実だろう。
また、一般人が自分で浮気調査をするのも不可能ではないが、パートナーにバレる可能性、尾行の難易度、浮気の証拠写真(または映像)を撮影することの難しさなどを考えると、正直いっておすすめはしにくい。
そう考えるとやっぱり、大手探偵事務所を選ぶのが無難だろう。そこで、質の高い大手探偵事務所を選ぶためのヒントを伝授する。前章の内容とも関連するが、まず『全国に支店(事務所)がある』こと。エリアを問わず、質の高い調査力を持っているといっていいだろうし、地域をまたがる浮気調査にも強い。また、全国に支店(事務所)を展開できていることは、安定したニーズがある証明といってもいいのではないだろうか。
ここまで多くの文章を費やして説明してきたが、実のところ、多くの人は探偵事務所に相談したことが一度もないのではないか。経験がないから、判断が難しい。では、そんなときはどうするか。最後にあと少しだけ、ヒントをお知らせしよう。
人気のグルメサイトやコスメ情報のサイト、家電製品などの比較ができるサイトのように、何らかの指標を参考にするのも手ではないだろうか。たとえば探偵事務所の場合、『お客様満足度の高さ』『解決実績の多さ』『調査成功率の高さ』などをヒントに探してみるのもいいかもしれない。
まとめ
「浮気調査の失敗」について語ってきたが、浮気調査をしなくていいなら、それがいい。夫婦仲良く暮らしていけるなら、それがいちばんだ。しかし、そうはいかない場合もあるだろう。浮気調査をしなくて済むなら、それに越したことはないが、したほうがいいのなら、より良い調査になったほうがいい。それはつまり、信頼できる探偵事務所に相談し、浮気調査の結果をもとに、新しい一歩を踏み出すことではないだろうか。大手探偵事務所の中には相談無料の会社もあるので、一度連絡してみるのがいい。このコラムを参考に、探偵事務所をテストするくらいの気持ちで、いろいろ質問してみてはどうだろう。どんな相談にも相手の立場にたって、ていねいに答えてくれるかどうかで、探偵事務所の良し悪しを判断してみるといいかもしれない。
監修者プロフィール
伊倉総合法律事務所
代表弁護士 伊倉 吉宣
- 2001年11月
- 司法書士試験合格
- 2002年3月
- 法政大学法学部法律学科卒業
- 2004年4月
- 中央大学法科大学院入学
- 2006年3月
- 中央大学法科大学院卒業
- 2006年9月
- 司法試験合格
- 2007年12月
- 弁護士登録(新60期)
- 2008年1月
- AZX総合法律事務所入所
- 2010年5月
- 平河総合法律事務所
(現カイロス総合法律事務所)
入所
- 2013年2月
- 伊倉総合法律事務所開設
- 2015年12月
- 株式会社Waqoo
社外監査役に就任(現任)
- 2016年12月
- 株式会社サイバーセキュリティクラウド
社外取締役に就任(現任)
- 2020年3月
- 社外取締役を務める株式会社サイバーセキュリティクラウドが東京証券取引所マザーズ市場に新規上場
- 2020年10月
- 株式会社Bsmo
社外監査役に就任(現任)
- 2021年6月
- 社外監査役を務める株式会社Waqooが東京証券取引所マザーズ市場に新規上場
- 2022年4月
- HRクラウド株式会社、
社外監査役に就任(現任)
※2023年11月16日現在
HAL探偵社の浮気チェック
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