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浮気/不倫の調査どこからが不倫?法的な定義や不倫されたときの対処法を解説!

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配偶者が浮気をしているので離婚請求や慰謝料請求をしたいと考えている人もいるだろう。その場合に把握しておかなければならないのは、法的な不倫とはどのようなことを指すのかということと、相手に法的な制裁を与えるにはどういった点に注意するべきかということだ。そこで今回は、不倫の法的な定義や離婚請求、責任追及の際に知っておくべきポイントについて詳しく解説する。

1.法律上では不貞行為という!不貞行為の定義とは?

「そもそも不倫の定義って何?」と思う人も多いだろう。一般的に、不倫とは配偶者のいる人が配偶者ではない相手と恋愛関係を結ぶことである。よく勘違いされることだが、法律上では「不倫」という言葉は使われない。その代わり、法律上では「不貞行為」という言葉が使われる。もしも配偶者が不貞行為を行った場合、民法第770条1項において裁判によって離婚の訴えを起こせる理由のひとつとして規定されている。なぜなら、昭和54年3月30日の最高裁判決において民法第752条は「夫婦は互いに貞操義務を負う」と解釈されているからだ。つまり、不貞行為は法律上定められた夫婦の貞操義務違反に当たるのである。

では、不貞行為の定義とは何か。昭和48年11月15日に下された最高裁判決では「自由な意思によって配偶者以外の者と性的な関係を結ぶこと」が不貞行為の定義とされた。肉体関係があろうとなかろうと、配偶者のある人が配偶者ではない相手と恋愛関係にあれば不倫と呼ばれるだろう。しかし、たとえ恋愛関係であっても肉体関係が認められなければ、法律上では不貞行為には当たらないのである。

2.不貞行為・不倫・浮気の違いは?

それでは、不貞行為と不倫、浮気はどう違うのかを解説しよう。重要なポイントは、不貞行為が法律上の言葉であるのに対し、不倫や浮気は概念的な言葉であるということだ。そのため、どこからが浮気や不倫に当たるのかということは人によって解釈に幅がある。とはいうものの、一般的には、配偶者のいる人が第三者と恋愛関係にあったり肉体関係を持ったりした場合には不倫、結婚していない男女が同じく結婚していない第三者と恋愛関係を結ぶことを浮気と呼ぶことが多い。不倫と浮気の違いは、その当事者に配偶者がいるかどうかということになる。

では、そうした不倫や浮気と不貞行為はどこが違うのか。その最も大きな違いは、不貞行為はその範囲が法律上明確に定義されているということだ。そのため、不貞行為があったかどうかは離婚請求や慰謝料請求の際の争点となる。逆にいえば、離婚請求や慰謝料請求をする側から見て相手の行為が不倫であったとしても、それが不貞行為だと認められなければ訴訟は起こせないのだ。

3.不貞行為が認められる条件

では、どのような場合にそれが不貞行為だと認められるのだろうか。ここからは不貞行為と認められるための条件について詳しく解説する。

3-1.婚姻・内縁の関係があること

法律上の不貞行為とは、既婚者が配偶者以外の異性と肉体関係を持つことだ。そのため、たとえば婚姻関係のないカップルの一方が別の異性と肉体関係を持ったとしても、それは法律上不貞行為とは認められないので注意が必要である。そこで重要なポイントとなるのが「既婚者」の範囲だ。既に婚姻している場合はもちろんのこと、事実上の婚姻関係にある者も既婚者となる。たとえば、事実上の夫婦関係であるが、法律上では婚姻関係にはない場合、法律上は内縁と呼ぶ。この内縁関係も準婚として婚姻関係と同等の保護を受けるので、男女間には夫婦関係と同じ貞操義務が生まれるのである。

そのため、婚姻関係にはなくても内縁の夫婦関係であれば、パートナーと異なる異性と肉体関係を持てばそれは法律上の不貞行為になり、法的な責任が生じる。同じく、婚約関係にある場合もすでに婚姻しているのと同等であるとみなされるのだ。

3-2.不倫によって婚姻関係が破綻したこと

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婚姻関係にあれば、どんな状態であっても不倫が不貞行為とみなされるというわけではない。たとえば、すでに婚姻関係が破綻した後に成立した男女の肉体関係は不貞行為として扱われないのだ。なぜなら、不貞行為が民法上の不法行為として扱われる根拠は、夫婦は平穏に夫婦生活をおくる権利を有していると考えられるからである。その権利を侵害していると認められる場合に不貞行為は不法行為となる。しかし、すでに婚姻関係が破綻している場合はそうではない。その場合、配偶者とは別のパートナーがいたとしてもそれは不法行為とはならない。不倫が不貞行為として認められるためには、その不倫によって婚姻関係が破綻したと認められることが重要なのだ。

では、婚姻関係が破綻しているとはどのような状態だろうか。代表的なケースとして挙げられるのは、長期間の別居である。法律上、夫婦は同居して協力しなければならないとされている。もちろん、単身赴任などの理由がある場合は別だ。しかし、そうした特別な理由があるわけでもなく別居しているのであれば、夫婦関係はすでに破綻しているとみなされることが多い。その状態で配偶者とは別のパートナーがいたとしても、法律上は不貞行為とならない。夫婦関係が破綻しているとみなされる別居期間の目安は5年だ。だが、過去の事例では5年よりもより短い期間で破綻しているとみなされたケースもあれば、5年以上別居していても破綻していると認められなかったケースもある。5年以上別居していれば必ず夫婦関係が破綻しているとみなされるわけではないのだ。

3-3.不倫相手と肉体関係があること

どこから不倫や浮気になるのかというのは、個人によって解釈が分かれるところである。しかし、法律上の不貞行為はそうではない。不貞行為として認められるのは、配偶者がパートナーとは別の異性と肉体関係を持ったときのみである。ただデートをしていただけでは不貞行為にはならない。また、キスをしたり抱き合ったり、手をつないでいたりしていただけでも肉体関係があったとは認められない。しかし、その行為が夫婦関係の破綻に大きな影響を与えるものだと認められた場合には、肉体関係がなくても不貞行為とみなされることがある。たとえば、同棲をしていたり、一緒に入浴したりしていた場合だ。その場合は具体的な肉体関係の証拠がなくても類似行為として不貞行為とみなされるケースが多い。

4.不倫されたときにできる責任追及

それでは、配偶者から不倫された場合、法的にどのような責任を追及できるのだろうか。以下で詳しく解説する。

4-1.離婚請求

もしも配偶者に不貞行為があった場合、民法770条1項よって不貞行為をされた配偶者は離婚を請求できるとされている。なぜなら、不貞行為は民法で定められた離婚事由のひとつだからである。とはいうものの、実際には不倫をした側がすんなり離婚に応じてくれない可能性もあるので注意が必要だ。とりわけ不貞行為が一回のみだった場合、それで夫婦関係が破綻したとは考えにくいとして不貞行為が離婚事由と認められないケースもあるので注意が必要だ。

また、気をつけるべきポイントとして、離婚したい場合にはいきなり裁判を起こせるわけではない、ということが挙げられる。なぜなら、家事事件手続き法の244条の規定により調停前置主義が取られているからだ。離婚調停では、調停委員が当事者双方から話を聞き、双方の合意の上での解決を図ることになる。この離婚調停が不成立で終わってしまった場合、初めて離婚裁判に移ることになるのだ。

4-2.慰謝料請求

慰謝料請求は民法709条をその根拠としている。「故意または過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う」というのが根拠となる一文だ。慰謝料請求は不倫に限らず、すべての不法行為に対する損害賠償請求なのである。不貞行為と認められる不倫の場合、それは貞操義務違反の不法行為として扱われる。そのため、不貞行為をされた配偶者は不倫をした配偶者に慰謝料を請求することができるのだ。

また、不貞行為による不法行為は一人で行えるものではない。不倫には必ずその相手が存在するからだ。不倫相手の行為も要件を満たしているのであれば共同不法行為とみなされる。つまり、不貞行為をされた配偶者は不倫をした配偶者だけでなく、法律上の責任を負うことになった不倫相手にも慰謝料を請求できるということだ。ただしその場合に注意しておくべきポイントは、不貞行為に対する慰謝料は配偶者と不倫相手が連帯して責任を負うということだ。双方に慰謝料を請求したからといって金額が2倍になるわけではない。

5.慰謝料請求するための条件

配偶者の不貞行為を理由に離婚請求と慰謝料請求を行えるが、慰謝料請求する場合にはあらかじめ条件を満たしていなければならない。次からはその条件について説明する。

5-1.故意または過失によるものであること

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配偶者の不倫相手に対して慰謝料請求を行う際に気をつけるべきポイントは、それが「故意、または過失によるものであること」と認められる場合のみである。これは慰謝料請求の根拠が民法上の不法行為にあるためだ。民法では、不法行為を犯した者が罰せられるのはそれが「故意」であった場合と「過失」であった場合に限られる。「故意」とは、あらかじめ知っていたにもかかわらず法を犯した場合だ。「過失」とは、本来行うべき注意を怠った場合である。

このことを不倫に当てはめると、不倫相手が肉体関係を持ったパートナーを既婚者だとあらかじめ知っていた場合には「故意」となり、また本来であればパートナーが既婚者だと気付くはずだったと認められる場合には「過失」となる。こうしたことから、たとえば不倫のきっかけが出会い系サイトだった場合、不倫相手はパートナーが既婚者だと知りえないので故意や過失が認められないことが多い。そうすると不倫相手に対しては慰謝料請求ができないのだ。

5-2.時効内であること

不倫慰謝料請求には時効が存在する。一定期間が経過してしまうと慰謝料請求の権利そのものが消滅してしまうので注意が必要だ。なぜなら、慰謝料は民法上の不法行為に基づく損害賠償請求だからだ。この場合の損害賠償の請求権の時効は民法724条で「損害及び加害者を知ったときから3年」と定められているのである。つまり、配偶者に不倫があったと知ってから3年以内に慰謝料請求をしなければ、その権利そのものが消滅してしまうということだ。また、不法行為には除斥期間がある。除斥期間とは、不倫があったことを知っているかどうかに関わらず、不貞行為が行われてから20年が経過すると同じく損害賠償請求権は消滅するというものだ。慰謝料請求はいつでもできるというわけではない、ということをしっかり把握しておくべきである。

6.慰謝料金額の決まり方

不貞行為をした配偶者やその不倫相手に対して慰謝料請求をした場合、慰謝料金額はどのように決まるのだろうか。不倫慰謝料は不貞行為によって与えられた精神的苦痛の代償として支払われるものだ。一般的には不倫慰謝料の相場金額は50万~300万とされている。金額に幅があるのは、夫婦それぞれの事情によって認められる精神的苦痛が大きく異なってくるからだ。たとえば、その不倫によって離婚にいたるか、そうでないかということは大きなポイントとなる。もしもその不倫によって夫婦関係が破綻してしまったと認められる場合は慰謝料の額がより大きくなる一方、元々不仲だった、別居していたというような場合には金額が少なくなる。

また、子供がいるかどうかも重要な判断材料となる。そのほか、婚姻期間や不倫期間が長ければ長いほど金額が大きくなるだろう。不倫をした配偶者が真摯な謝罪を行わない場合や、社会的地位が高く支払い能力がある場合にも慰謝料額は大きくなる傾向だ。

7.離婚や慰謝料請求には証拠集めが必要な理由

不貞行為に対して、不貞行為をされた配偶者は離婚や慰謝料を請求する権利を有する。しかし、離婚や慰謝料を請求する場合には、相手が不貞行為をしたという証拠をどれだけ集められるかが大きなカギとなる。なぜなら、当事者同士で話がまとまらなかった場合には最終的に裁判で決着をつけることになるからだ。その際、裁判で有利な立場に立つためには裁判で不倫の事実を認めてもらわなければならない。そのために動かぬ証拠を少しでも多く集めておく必要があるのだ。とりわけ慰謝料請求の際、集めた証拠の数によって慰謝料額は大きく異なることになる。

8.法的に証拠だと認められやすいもの

証拠を集める際に気をつけるべきポイントは、どんなものでも証拠として認められるわけではないということだ。とりわけ離婚裁判では偽証を防ぐため厳密な証拠認定が行われる。不貞行為を理由に離婚や慰謝料を請求するのであれば、原告は裁判所で不貞行為の事実を証明しなければならないのだ。そしてその不貞行為は、肉体関係があったということが条件である。しかし、不倫は密室で行われることが多いためその現場を直接押さえることは難しいだろう。そこで、現実には肉体関係を明確に推認できるような状況証拠を証拠として提出し、裁判で認めてもらうことになる。では、どのようなものであれば不倫の証拠として法的に認められやすいのだろうか。以下でいくつかの例を挙げながら説明する。

8-1.ホテルや自宅に出入りするところの写真やビデオ映像

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証拠として最も強力なものは写真やビデオ映像だ。これらは探偵が不倫調査を行うときにも頻繁に活用されている。たとえば、配偶者が不倫相手と長時間、かつ何度もラブホテルに出入している場面を写真や動画に収めることができれば、それは裁判でも証拠として認められる可能性が極めて高い。とりわけ証拠として強力なのは動画である。動画は前後関係を把握できるだけでなく、決定的な瞬間を逃さないからだ。写真のみの場合はその点で信頼性が薄く、裁判の際に覆されてしまう可能性もある。また、カメラのシャッター音やフラッシュで相手に撮影したことを知られてしまう可能性も高い。

証拠となる動画が実際の調停や裁判で再生されることはない。そのため、審議に必要な場面をあらかじめ写真に起こしておき、それを添付した資料などを裁判所に提出することになる。その際に重要なポイントは、ラブホテルや互いの家に二人が複数回出入していることを裏付けることができるかどうかだ。一度きりの写真や映像では肉体関係があるかどうかまで証明することが難しい。そうした行動が何度も繰り返されていることを証明できなければならない。

8-2.不倫を認める発言が録音されたテープ

ICレコーダーなどに録音された音源が不倫の証拠となるケースは「配偶者と不倫相手のやり取り」と「配偶者の不倫の自白」がある。配偶者と不倫相手のやり取りの場合、その会話内容から肉体関係を推認できるかどうかが大きなポイントとなる。たとえば、「愛している」や「昨日、楽しかったね」といった内容の音源は法的に有効な証拠とはならないのだ。また、配偶者が不倫を自白した場合、その事実だけを証言しても後で撤回されるなど証拠能力が弱いものだ。しかし、その言葉をICレコーダーなどに録音してあれば浮気の自白の証拠として認められる可能性が高い。

ただし、証拠として提出するこうした音源は合法的に録音されたものでなければならない。たとえ夫婦であっても電話を盗聴して録音するのは犯罪である。そうした違法なやり方で集めたものは証拠として認められないのだ。また、脅して自白を強要した場合も証拠とは認められないので注意が必要である。

8-3.探偵事務所の調査報告書

不貞行為を確認・推認できる証拠を一人で集めるのは難しいという場合には、探偵事務所に調査を依頼するとよいだろう。探偵事務所に不倫調査を依頼した場合、調査対象を張り込みすることによって継続的な不倫の証拠となるような動画や写真を集めてもらえる。そうした調査の結果が「調査報告書」にまとめられるのだ。この調査報告書は裁判における大きな証拠となるのである。探偵事務所の中には複数人で張り込みを行うこともある。合法的な手段で法的に認められる証拠を得られるだろう。

9.法的に証拠だと認められにくいもの

それでは、逆にどのような証拠であれば法的に認められにくいのだろうか。この段落では裁判所で不貞行為の証拠として認められにくいものについて詳しく解説する。

9-1.親密であることしか分からないもの

まずは、ただ二人が親密な関係である、ということしかわからないものだ。法的には肉体関係がないと不貞行為に該当しない、という考え方が一般的である。仲が良いというだけでは不貞行為にならない。親しげなメッセージのやり取りや食事の場などでのツーショット写真、プレゼントだけでは肉体関係の有無まで判断することはできないだろう。そうしたことから、これらの証拠をいくら集めても裁判では不貞行為の証拠として認められない。ただ親密であるというだけでなく、二人が肉体関係にあると証明できる必要があるのだ。ただ疑わしいというだけでは不十分だということを留意しておくべきである。

9-2.加工や編集が可能なもの

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注意するべきは、加工や編集が可能なものは、実際に改ざんがされているいないにかかわらず証拠としては弱くなってしまうということである。たとえば、不倫相手とのメッセージのやり取りをスクリーンショットで保存した場合や文面をコピー&ペーストした場合、密会の様子をデジタルカメラで撮影した場合などが挙げられる。こうしたデジタルデータは、裁判で有利になるために加工しているかもしれないと疑われるからだ。そうしたことを防ぐため、不倫相手とのメッセージのやり取りはスクリーンショットやコピー&ペーストではなくスマホでの写真撮影を行うとよいだろう。できればデジカメではないカメラで撮影できればなおよい。加工や編集が疑われないような形で証拠を確保することが大切である。

9-3.違法な手段で入手したもの

自分で証拠を集める際に、違法な手段で入手しようとする人もいるかもしれない。しかし、そのような手段で集めた証拠は裁判で証拠として認められないので注意が必要である。たとえば、盗聴そのものは違法ではないものの、盗聴の仕方によっては違法になることがある。自宅や車の中に盗聴器を設置するのは違法にはらないが、配偶者の通話を盗聴することは犯罪になる。また、不倫相手の家に侵入して盗聴器を設置すれば住居侵入罪となる。

とりわけ気をつけるべきは不倫調査アプリの使用だ。不倫調査アプリとは、他人のスマホにインストールすることでGPS情報を取得し、そのスマホの持ち主の位置情報を確認したり、他の端末からカメラ撮影や音声録音といった遠隔操作ができたりするアプリである。こうしたアプリはたとえ夫婦であっても許可なくインストールしてはならない。そうした行為は不正指令電磁的記録供用罪やウイルス供用罪に問われる可能性があるからだ。

10.自分で証拠集めするときのデメリット

証拠はできる限り自分ひとりで集めたいという人も多いかもしれない。しかし、そのことには多くのデメリットがある。ここからは、自分だけで不貞行為の証拠を集める際の問題点を紹介する。

10-1.バレやすい

不倫されているかもしれないと配偶者の行動に敏感に気付いたのと同じように、不倫した側も警戒心を持ってこちらの行動を見ている可能性がある。多くの場合、不倫している側はそのことを知られたくないものだからだ。ゴミを調べたり、相手の携帯を覗いたりといった証拠を掴むための行動を起こした場合、そのことを相手に気付かれてしまうリスクは高い。もしこれから先も夫婦関係を続けたいのであれば、あえて気付かれるように行動することもひとつの方法だ。しかし、そうでないのであれば相手に気付かれることはデメリットが多い。なぜなら、配偶者に気付かれているかもしれないと警戒している場合とそうでない場合とでは、証拠の集めやすさが異なるからだ。

とりわけ不倫をしている配偶者側が結果として調停や裁判にいたるようなことを想定している場合、そのことに備えて密かに不倫の関係を終わらせたり、あるいはより巧妙な手口で関係を続けたりといったような行動に出るかもしれない。そうすると、離婚裁判や慰謝料請求の際に不利な状況となってしまうだろう。

10-2.有効な証拠を集めにくい

調停や裁判を視野に入れているのであれば、少しでも多くの法的に有効な証拠を集めておくべきだ。しかし、証拠はどんなものでも法的に有効だというわけではない。もしも確実に有効な証拠を集めたいのであれば、それだけ多くの時間と手間がかかることを覚悟しておくべきだろう。たとえば、浮気現場の写真撮影などはシャッター音やフラッシュによって相手に気付かれてしまうことも多く、プロであっても難しい調査だといわれている。尾行も第三者から不審者に間違われたり、交通事故を起こしてしまったりといったことで失敗してしまうケースが多く見られる。

また、法律に詳しいわけでもない一般人がどの証拠が法的に有効でどの証拠がそうでないかを見極めることは難しい。リスクを犯して入手したにもかかわらず、裁判で提出しても認められないケースも多くある。本格的な調査をしたいのであれば、プロである探偵などに依頼したほうが無難である。

11.離婚する前に注意すべきこと

不倫の発覚によって離婚を考えるのであれば、あらかじめ注意すべきことがいくつかある。とりわけ子供がいる場合には、夫婦の気持ちだけで今後どうするかを判断するべきではないだろう。そこで、ここからはどんなことを注意しておくべきなのか、具体的に説明する。

11-1.子供の成長に影響する

両親の離婚は子供の成長に大きな影響を与える。夫婦仲が壊れてしまっても、二人が子どもの両親だという事実が変わるわけではないからだ。場合によっては両親の離婚を自分のせいだと考えてしまう子供もいる。そうでなくても片親と離れて暮らすようになることで変化する生活スタイルに戸惑う子供は多くみられる。両親の離婚がきっかけで勉強に集中できなくなったり、他人を信じられなくなったりする子供も多い。もし子供がいる中でどうしても離婚するという場合は、そのようなことにならないよう子供の心をのケアをしっかりすることが大切だ。

子供の前で配偶者の悪口を言わないことや、離婚することになったのは子供のせいでないことを伝えることで悪影響を最小限に留めることができるだろう。また、学業への影響を懸念するのであれば学年や学校が変わるタイミングで離婚するのもひとつの方法だ。何よりも大切なことは、離婚することになっても両親の子供への愛情は何ら変わらないのだということを子供に伝えることである。

11-2.親権が得られるとは限らない

日本では共同親権が認められていない。そのため、離婚すればどちらか片方だけが子供の親権を持つ。どちらが親権を持つのかは、調停で決まらなければ裁判で争うことになる。このとき注意するべきポイントは、裁判で親権を争う際に重要視されるのは「どちらが子供の成長のためになるか」という観点だということだ。どちらの側が離婚の原因を作ったのか、ということだけで親権が決まるわけではないのである。具体的な親権者を決める基準としては「母性優先の原則」や「監護の継続性」などがある。こうしたことから、離婚をすると母親が親権を取得するケースが多い。とりわけ夫が妻に不倫をされた場合、「妻の不倫が離婚の原因なのに子供の親権を持っていかれた」ということもあり得る。

11-3.親権が相手に渡ると養育費を支払う必要がある

不倫をした側に親権を持っていかれた場合、養育費は払いたくないと考える人も多いだろう。しかし、親権が相手側に渡ってしまった場合には、別居することになったもう片方の親は子供が自立するまで養育費を支払わなければならないと義務付けられている。そのため、たとえ相手側が不倫をして離婚の原因を作ったのだとしても、養育費の支払いを拒否できない。これは、親権の判断基準が「どちらが不倫をしたのか」ではなく「どちらと一緒に暮らした方が子供にとって利益になるのか」であるのと同じ理由からだ。夫婦間のトラブルと子供の利益は別問題なのである。

また、養育費の相場は家庭裁判所が参考資料として用いる「算定表」が相場となる。父母それぞれの収入や子の人数、子の年齢によって養育費の金額が決まる。この場合も、不貞行為の有無が金額に影響を与えることはない。たとえ悪いのが相手側だとしても、それで養育費が安くなるわけではないのだ。

12.慰謝料請求の前に注意しておくこと

不倫をした配偶者に慰謝料請求をする際、あらかじめ知っておくべきことがいくつかある。ここからは、注意しておくべきことについて詳しく解説する。

12-1.慰謝料支払いの約束が守られるとは限らない

裁判で慰謝料請求が認められたとしても、必ずしもその約束が守られるとは限らないと認識しておくべきだ。相手に支払う意思や能力がなければ、慰謝料回収が難航することになる。なぜなら、慰謝料の不払いについては何ら罰則規定が存在しないからだ。もちろん、法的には慰謝料を支払わなければならないことになっている。しかし、罰則がない以上、現実には踏み倒されてしまうことも多い。だからといって請求者側が「親戚や消費者金融に借りてでも支払え」というような圧力をかけると、脅迫罪に問われてしまう可能性がある。

慰謝料が約束どおり支払われない場合には、最終手段として裁判所に強制執行を申し立てることができる。しかし、その際にはあらかじめ請求者が差し押さえられる財産が相手側にあるかどうかを調査しなければならない。もしも調査の結果支払い能力がないということになれば、強制執行したところでどうしようもないからだ。慰謝料請求で訴訟する場合は、相手側に支払う能力があるかどうかを見極めることも重要だ。もしも相手に支払い能力がなければ、労力に見合うリターンを得られないだろう。

12-2.不倫相手の親には請求できない

不倫慰謝料が支払われなかった場合に、配偶者や不倫相手の両親に慰謝料を請求することは法律上認められていない。不倫はあくまでも夫婦間と不倫相手の間の問題であり、不倫した配偶者や不倫相手の両親に法的責任はないからだ。ただし、不倫相手が未成年であった場合には、慰謝料支払の契約を結ぶ際に親権者の同意が必要になる。未成年であっても支払い能力があると認められれば、不倫相手として慰謝料請求ができるからだ。

しかし、現実にはそうしたケースの場合、未成年の親側とのトラブルになることが多い。とりわけその未成年の不倫相手が女性であった場合、親としては「自分の娘が弄ばれた」というように感じてしまうものだからだ。そうしたことから、未成年者の関与する不倫問題の場合にはより慎重な対応を取る必要がある。

まとめ

不倫の定義は人それぞれだが、法的に争う際には不貞行為であったかどうかが問われることになる。そのため、離婚や慰謝料請求の争いで確実に勝つためには不貞行為の事実を証明しなければならない。とはいうものの、個人で法的に有効な証拠を集めるのは困難だ。証拠が不十分な場合、調停や裁判で不利な立場になることもある。そのようなことにならないためにも、離婚請求や慰謝料請求をしたい場合はプロである探偵事務所に相談しよう。

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