浮気/不倫からの離婚不倫には大きすぎる代償がある!バレなくても背負うリスクを知っておこう!
不倫は、さまざまな理由で、意図せずとも始まってしまうことが多い。不倫をしている人のなかには「夫と仲が悪いから」「妻が自分を拒否しているから」など、理由を正当化して不倫を続けている人もいるだろう。しかし、不倫をすることには、とても大きな代償がついてくる。今不倫をしているのならば、不倫の代償についてもしっかり理解し、覚悟しておく必要がある。
1.不倫の判定基準とは?
そもそも不倫とは、どういった状態をいうのだろうか。まず、日本の法律においては「夫婦は貞操を守る義務がある」と明記されている。その義務を怠り、パートナー以外の異性と体の関係を持つことを「不貞行為」と呼ぶ。つまり、不倫は自分の配偶者以外の異性と肉体関係を結ぶことに当たる。不貞行為は、配偶者としての貞操義務の不履行を意味するのだ。
ただし、配偶者以外の異性と肉体関係を結んでしまっても、現状では法律上の罪はない。不貞行為をしたからといって、刑事罰が科せられたり、犯罪者になったりするわけではないのだ。また、婚姻関係にないカップルにおいては、浮気を取り締まる法律などはない。明治時代の旧刑法には、浮気をすると「姦通罪」という法律が存在したものの、現在では廃止されている。性的なトラブルにおいては、現在ではプライバシーの問題として、それを取り締まる法律は存在しないのである。しかし、婚姻関係におけるカップルのどちらかが不倫をした場合は、された側が精神的なダメージを負ったとして、請求があった場合は慰謝料を支払う義務があるだろう。
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2.不倫がバレる確率
不倫をしていることが、自分のパートナーに知られる確率はどのくらいあるのだろうか。それは、男性の不倫の場合は「20~30%」程度と高めであり、女性の不倫の場合は「5%」程度と低い傾向にある。まず、男性の不倫が発覚しやすい理由としては「その場しのぎで嘘をつきやすい」「話を進めれば進めるほど矛盾が生じる」という点がある。
男性の不倫の場合、性的欲求を満たすために、後先を考えずに不倫してしまうことも多い。そのため、妻から不倫を疑われても、同じように勢いでごまかしてしまうこともあるのだ。「その日は同僚と飲みに行った」「あの日は出張だった」など、その場しのぎで嘘をついてしまうこともあり、妻から「出張は先週もあったでしょ!?」と追及されることもある。また、男性の場合は「妻に対する罪悪感で態度に変化が出やすい」ということもある。不倫をした罪悪感から、急に妻へ花束をプレゼントするなど、行動が不自然になるケースも多い。これらのことがきっかけで、不倫が知られる確率が高くなるのだ。
一方の女性の場合、不倫が知られる確率は5%程度と低い。女性の場合は先のことを見通し、不倫をするにせよ、主人が出張に行っている間に関係を持つなど、はじめから計画性を持って不倫をしているケースも多い。また、不倫後も特に態度を変えないケースが多く、男性側も妻の微妙な変化には気づきにくいことから、不倫が発覚しないことは多いのだ。しかし、男性でも女性でも、「自分は発覚しないから大丈夫」と思い込んでいる人ほど知られやすい傾向にある。相手は気づかないと思い込むことから、些細な行動でパートナーに不倫を知られてしまうことは多いのだ。
3.不倫がバレるきっかけとなる行動や変化とは?
男女ともに、不倫が知られるきっかけになることは主に4つある。まずは「スマホを手放さなくなった」など、スマホに関する態度の変化である。前ならスマホをテーブルに置きっぱなしだったのに、今ではお風呂に入る間も持っているようなら、何か見られたくない情報がスマホにあるのだろう。同じように、常にスマホにロックをかけるようになった場合も、浮気をしている人の行動として多い。次に不倫が原因で「趣味や食の好みが変わった」というケースだ。例えば、以前はサッカーに全く興味がなかったのに、不倫相手がサッカー好きだった場合、一緒に趣味を共有したくてサッカーが好きになる、といった人も多いのだ。
そして「パートナーの予定を詳しく聞くようになる」というのも、不倫が知られるきっかけになる。不倫相手と会うときは、なるべくパートナーが不在のときのほうが都合は良いだろう。そのため、不倫を始めてから、パートナーの予定を詳しく聞く人は多いのだ。最後に「帰宅が遅くなる」「外出や外泊、休日出勤や出張の回数が急に増えた」というのも、不倫をしている人の特徴である。不倫は、お互いの仕事が終わったり、休みの日に都合を合わせたりして密会をすることが多い。そのため、自然と帰宅時間が遅くなり、休日に出かけることも増える。また、残業が多くなるほか、友人と会うという理由での外出が多くなったことが原因で、不倫が知られてしまうケースもあるだろう。
4.不倫がバレた場合に払うことになる代償6つ!
不倫は、全体的に見ると発覚する確率は低いかもしれない。しかし、現在は発覚していなくても、不倫が終わった後に知られてしまうことも多いのだ。過去の不倫であっても、知られたことにより大きな代償を払っている人は多い。不倫による代償は「離婚」や「慰謝料」「家庭崩壊」など、想像を絶する大きな代償が伴うこともある。ここからは、不倫が知られた場合に払うことになる代償を6つ紹介する。
4-1.バレた場合に払う代償1:離婚
不倫が知られた場合に払うことになる代償として、まずは「離婚」がある。不倫が発覚した場合、ほとんどの場合は離婚することになるだろう。たった1回の過ちであっても、本気ではない遊びであっても、不倫をされた側の気持ちはひどく傷つき、二度と信頼されることはないのだ。また、いったんはやり直すことを決めた夫婦でも、不倫をされたことが忘れられず、数年後に離婚をされるケースも多い。何かあるたびに「この人は不倫をしたのだ」という悔しい気持ちが沸き上がり、結局許すことができず、円満な夫婦生活を送ることは難しくなるだろう。
また、子供がいて離婚をした場合は、不倫をした側が親権を取ることは難しい。不倫をした側は、パートナーをはじめとした家族を傷つけたことになり、加害者として存在することになる。調停においては、加害者に子供を育てる権利はないと判断されるケースもあるだろう。こうなると、子供と一緒に生活することは難しくなり、子供への面会を許してもらえなくなる場合も多い。また、不倫をした事実が周囲に知られると、パートナーを傷つけた人として、誰も自分を応援してくれないということもある。周りから見放されることにより、精神的に追い込まれてしまうこともあるだろう。
4-2.バレた場合に払う代償2:家庭が崩壊する
不倫が発覚した際に払う代償として「家庭が崩壊する」というケースも珍しくはない。離婚しないという結論にいたったとしても、今まで通りの家庭を維持することはとても難しいのだ。例えば、夫が不倫をし、妻が一度は許して再び夫婦生活を送ったとする。しかし、その後は夫から「出張だ」といわれても、妻は「また不倫をするのではないか」という疑心暗鬼にかられてしまい、ギクシャクした夫婦関係になることは多い。また、夫から肉体関係を求められても、他の女性と関係を持った夫を生理的に受け入れられないケースは多いのだ。夫としては、家族からの信頼を失ってしまっているため、これを修復するのはとても困難なこととなる。
そして、一度不倫をしたことが発覚すると、家族からは軽蔑され、場合によっては、家族との会話がほとんどなくなってしまうこともある。何を話しかけても「裏切った人」としての扱いが続き、コミュニケーションを一切拒否されることもあるのだ。今まで明るく仲のいい家族であったとしても、不倫が発覚した場合は、家庭崩壊を起こしやすい。また、不倫が原因となれば、なかなかほかの人に相談できないといこともあるだろう。相談したところで「自業自得だ」と突き放されることもあり、当人はますます孤立感を深めるケースもある。
4-3.バレた場合に払う代償3:慰謝料を請求される
不倫が発覚すると「慰謝料の支払い」を命じられることが多い。慰謝料は、不倫をしたことによるパートナーへの精神的なダメージに対して支払うものだ。これは数十万円といった金額で収まることは少なく、数百万円といった多額の慰謝料を請求されるケースも多い。また、パートナーからの請求だけでなく、不倫相手のパートナーからも慰謝料を請求されることは珍しくない。ダブル不倫など、お互いに配偶者がいた場合、それぞれのパートナーに相当な金額を支払うことも覚悟しなくてはならないだろう。
そして、子供がいる場合は、慰謝料に加えて養育費や生活費も支払う必要が出てくるだろう。不倫によって離婚をした場合、子供たちに対する支援も間接的に行わなくてはならない。実際に子供を育てることはできないのに、ひたすら養育費だけを毎月支払うことになるのだ。これによる精神的ダメージは大きく、不倫をしたことを後悔することになるだろう。慰謝料、養育費、生活費がかさむと、経済的な負担が大きくなり、支払いが難しくなることもある。かといって支払いを拒むと、給料を差し押さえられてしまうケースもあるのだ。また、慰謝料などで相手側ともめた場合は、裁判を行うこともあるだろう。裁判には弁護士費用など多額な費用が必要になるケースも多く、仕事や休んで裁判所へ行くといった、精神的な負担が増えることも予想される。
4-4.バレた場合に払う代償4:社会的信用の堕落
不倫が発覚すると「社会的信用の堕落」にもつながる。不倫が発覚する、ということは、自分のパートナーだけではなく、会社関係の人にも知られてしまうのが一般的だ。特に、不倫は会社の人間同士で起きてしまうことも多い。そうなると、会社内の風紀を乱したとみなされ、仕事を辞めなければならないケースが多い。また、今の部署から強制的に移動され、やりがいのない仕事に配属されるケースもある。不倫関係が公になった場合は、会社側から解雇されるケースもあるだろう。また、社内からの好奇の目にさらされることに耐えられず、自ら会社を辞めてしまう人も少なくない。つまり、不倫をしたことにより、社会的な地位を失うことが多いのだ。
自分から不倫をしたことを周囲に話す人は少ないだろう。しかし、不倫が原因で離婚をした場合、さまざまな噂が飛び交い、結局は周囲に不倫をしたことが発覚することになる。そうなると、社会的な信用も失ってしまうことになる。そして、職場や近所の人からも、この先ずっと「不倫した人」というレッテルを貼られることになり、誰からも信用されなくなってしまうのだ。
4-5.バレた場合に払う代償5:子供への悪い影響
不倫が知られたあとに起きるトラブルは、大人だけの問題だけではない。不倫をした事実はいずれ子供も知ることになり、その影響は計り知れないだろう。離婚をするのならば、子供はどちらかの親と別れなければならなくなるため、精神的なダメージが大きい。はじめから両親に別れてほしいと考えている子どもは、あまりいないため、離婚をしたことで子供は大きなショックを受ける。また、不倫が原因で離婚をする場合、話し合いの場では言い争いになるケースが多い。両親が不倫を原因にケンカしている場面を見れば、子供は心に傷を負うことも少なくない。こうした精神的な負担はトラウマとなってしまう場合があるのだ。
そして、子供の人格形成にも悪い影響を及ぼすことがある。例えば、母親が不倫をして家を出ていった場合、その家に残った子供は「自分は捨てられた」と感じることもあるだろう。大人になったあとは、その子供自身が浮気を繰り返してしまうことも少なくない。親と同じように不倫をし、他人を傷つけてしまうケースも多いのだ。こうした行動は、子供が親を信頼できなくなっている影響があると考えられる。
4-6.バレた場合に払う代償6:後悔と罪悪感を抱え続ける
不倫が発覚した後、自分自身が冷静になり「一生罪悪感を抱えてしまう」ケースも少なくない。不倫は愛するパートナーを裏切る行為であり、周りの人が悲しむ様子を見て、一生罪悪感を抱える原因にもなる。不倫は自分の愛する人たちを深く傷つける行為である。不倫が原因で離婚をし、パートナーはもちろん、子供たちも苦しませてしまう。場合によっては、自分の親から勘当され、友人や知人からも軽蔑されてしまうことも少なくない。周りの人達を深く悲しませることにより、自分が行った行為を深く後悔することになるのだ。
愛する人たちが悲しむ姿を見るのは、とても辛いことである。不倫をしている最中や、発覚直後は「自分だって辛かった」などと言い、反省しない人もいるだろう。しかし、不倫をした後にはどんどんと周りの人間が離れていき、大切な家庭を壊してしまうこともある。自分が行った間違った行為は、家庭が崩壊してからやっと気付くというケースもあるのだ。すべてを修復することはとても困難であるため、その後の人生において後悔と罪悪感が常について回ることになる。
5.不倫がバレなくても払う代償2つ!
不倫は、知られたあとに離婚や家族がバラバラになるなど、考えられる代償はあまりにも大きい。しかし、たとえ不倫が知られなくても、払う可能性のある代償も忘れてはいけない。ここでは、不倫が発覚しなくても払うことになる代償について紹介する。
5-1.バレなくても払う代償1:ストレスを抱え続ける
不倫が発覚しなくても払う代償として「ストレスを抱え続けること」がある。不倫は、周りには言えない秘密の恋愛である。それはスリルのある楽しい情事にも聞こえるが、常に「周りに知られないか」という緊張感を持って生活することになる。パートナーに知られてしまうリスクをおかしている以上、不倫が発覚してしまうリスクは常についてくるのだ。例えば、不倫相手へちょっとしたメールでの連絡をするだけでも「スマホをのぞき見されたら知られてしまう」といったストレスを抱えることになる。また、不倫をしている間でさえ「誰かに見られていないだろうか」という知られるリスクを考え、楽しい時間のはずがストレスを感じてしまう場合もあるだろう。
そして、不倫相手と会うためにはパートナーに嘘をつく必要があり、これもストレスとなる。不倫など全く疑っていないパートナーの場合は「今日も遅かったね、仕事大変だったね」などとねぎらってくれる場合もあるだろう。帰宅が遅い理由は仕事ではなく不倫だった場合、パートナーに対して嘘をついた罪悪感が膨らんでいくことになる。また、不倫が発覚する理由として、帰宅時間や休日の過ごし方に変化が訪れ、パートナーに知られることは多い。そのため、毎日帰宅時間を気にしたり、外出するたびにパートナーの顔色を伺ったりと、日常生活においてストレスがたまってしまうのだ。
5-2.バレなくても払う代償2:婚期を逃す可能性がある
不倫が知られなくても払う代償として「婚期を逃す」可能性がある。これは、自分が独身の立場で、既婚者である相手と不倫関係になった場合だ。独身者が既婚者と不倫をしている場合は、不倫によって婚期を逃す可能性が高い。特に、女性が独身で、男性が会社の上司である既婚者といった場合、関係がずるずると長引き、結局は結婚ができないといったケースが多い。女性の場合、子供を産みたい場合は年齢における適齢期もある。不倫を続けてしまうと、その適齢期を過ぎ、婚期を逃して子供が産めないといったケースもあるのだ。
不倫は、今現在は楽しくて幸せであったとしても、その後幸せになれる確率はとても低い。お互いに愛情を持っていたとしても、離婚ができなかったり、子供と離れられなかったりして、結局うまくいかずに別れてしまう場合がとても多いのだ。また、自分は相手に対して本気だったとしても、相手も必ずしも同じ気持ちであるという保証はない。そんな曖昧な環境で過ごしていて、気づいたときには婚期が過ぎていたというケースが多いのだ。
6.不倫で請求される慰謝料はどれくらい?
不倫をしたことがパートナーに発覚すると、多くの場合は慰謝料を支払うことになる。まず、不倫によって「離婚した場合」の相場は、200~500万円である。この金額は、夫婦関係を維持したり、別居したりするケースに比べるととても高い。離婚による慰謝料が高額になる理由としては「離婚をするほどの精神的ダメージを与えた」「離婚により今後の生活的サポートができなくなる」といった理由がある。また、離婚をした場合、慰謝料を支払ってそれで終了ということは少ないだろう。子供がいる場合は、養育費を支払い続ける必要もある。
そして、不倫によって「別居した場合」の慰謝料の相場は、100~200万円である。離婚をしたケースに比べると低い傾向にあるが、別居をする場合は、片方が家を出なくてはならない。その引越し費用などは別途かかるケースも多いだろう。最後に、不倫したものの「夫婦関係を継続する場合」は、慰謝料の相場は50~100万円となり、他のケースに比べると最も慰謝料は低くなる。理由としては、これまでと変わらず夫婦関係を続けることから、パートナーに対しての生活費等は困らないと判断されるからだ。また、夫婦生活を続けて慰謝料をもらう場合、パートナーに対してではなく、その浮気相手へ慰謝料請求が行われることも多い。
7.不倫にならない可能性があるケース
いくらパートナーが他の人と不貞行為を行っても、次のような3つのケースでは、不倫にならない可能性がある。まずは、不倫相手が「同性」だった場合だ。法律上、不貞行為とはパートナー以外の「異性」と体の関係を持つことと定義されている。そのため、相手が同性であった場合は、法律上は不貞行為に該当しない。しかし、いくら相手が同性であっても「毎晩外泊を繰り返して家に帰ってこない」「こちらに全く愛情がなくなり離婚する原因になった」などというケースでは、婚姻関係に悪影響を与えたとして、不倫と認められることもあるだろう。
次に「1回のみの不貞行為だった場合」も、不倫関係と認められないケースがある。1回のみの不倫が、婚姻関係の維持に影響するかどうかは判断が難しいとされる。例えば「飲んだ勢いでお店の女性と関係を持ってしまった」というケースは、男性側に多い事例である。酔いがさめたあとに「大変な事をしてしまった」と非常に反省する男性は多い。このようなケースであれば、再びその女性と不倫を繰り返すことは少なく、今後の婚姻関係に大きな影響を与えることもないだろう。離婚を認めてもらうには、その不貞行為が、結婚生活を破綻させたという証拠が必要となるのだ。
最後に、不倫をされても「すでに結婚生活が破綻していた」という場合は、不倫にはならないケースが多い。法律では、夫婦は良好な関係を維持する義務があるとされる。すでに別居などをしていて、これが破綻しているのならば、夫婦の義務が果たされていないということになる。夫婦関係が破綻している状態でどちらかが不倫をしても、パートナーによる慰謝料請求は認められないことが多いのだ。
8.不倫をやめるための5つのポイント
不倫は、することにより何か良いことを得る、ということはまずありえない。それどころか、不倫をすることで離婚や慰謝料など、とても大きな代償がついてくることがほとんどだ。ならば、いま行っている不倫をやめることが一番良い。ここからは、不倫をやめるための5つのポイントを具体的に紹介する。
8-1.ポイント1:代償をしっかり把握する
不倫をやめるためのポイントとして、まずは「代償をしっかり把握すること」がある。不倫をしている間は、代償について深く考えようとしない人が多い。「どうせ発覚しない」「仮に知られても、相手はそれほど怒らないだろう」などと、代償について真剣に考えようとしない人も多いのだ。また、代償が大きいことを頭ではわかっているつもりでも、理解していない人も多い。「慰謝料を払えば済む話」と捉えていたり「不倫相手と別れたらそれで終わり」などと、不倫を甘く考えたりする人もいる。
しかし、不倫では、楽しい時間などを得られることもあるが、代償が非常に大きいことをしっかりと把握する必要がある。離婚をされたり、子供と離れたりすることは多い。慰謝料を支払うにせよ、その金額が想像を超えた高いケースもある。そうした面倒なトラブルを避けようとして不倫相手と別れようとしても、不倫相手が納得せず、ストーカーされるといった新たなトラブルが生じるケースもある。そのような代償を払ってまでも、不倫をこれからも続けていくべきなのか、検証する必要があるだろう。そのうえで、代償を払わなければならなくなった場合の自分についても、しっかりと考えてみることが大切である。
8-2.ポイント2:結婚とは何かを思い出す
不倫をやめるためのポイントとして「結婚とは何かを思い出す」という方法もある。結婚とは、社会的に行う契約の一種といえる。多くの人の場合、結婚式を挙げ、そのときに誓いの言葉を述べるだろう。「健やかなるときも病めるときも~、妻として愛し、敬い、いつくしむことを誓いますか?」などの問いかけに、しっかりと「はい」と答えた人が多いはずだ。この言葉ではお互いをサポートしていく関係を築くとともに、「パートナー以外の異性と肉体関係を持たない」と公言をしたことになる。そんな契約をして結婚したのだからこそ、契約は破るべきではない。
また、そもそも不倫は「公にできない」「胸を張ってつきあうことができない」という関係だ。周りの人から多くの祝福を受ける結婚とは違い、不倫は2人だけで行う周りから祝福されない行為である。そのような行為に、本当にメリットがあるのかどうかを考えてみよう。そのうえで、本当に不倫相手と愛し合っているのならば「離婚をしてから結婚する」という手順を、本来ならば守るべきである。
8-3.ポイント3:自分の将来について考える
不倫をやめるためには「自分の将来について考えること」もポイントとなる。まずは、今後の人生をどうやって過ごしていきたいのか、じっくり考えてみよう。例えば、子供がいる人ならば、子供が将来立派に独り立ちできるよう生活をサポートすることが必要だ。そのときに必要となるのはパートナーであり、不倫相手ではない。不倫相手がいたからといって、子供が立派に育つことはまずない。むしろ、自分が不倫をしていることにより、子供の人格などに悪影響を与えることはあるだろう。しかも、子供が将来結婚をして、孫が産まれた場合はどうなるか。孫の世話を焼くのが、不倫をしているおじいさんやおばあさんとなれば、子供や孫はどう思うか、想像はつくはずだ。
このように、不倫は自分の将来において役立つことはほとんどない。むしろ、不倫が周囲に知られた場合、自分が思い描いていた将来を実現することは難しくなるケースが多いのだ。自分が希望する将来を作るために、不倫がどれだけ影響するのかを考えてみよう。また、不倫の末に結婚したとしても、それで完全に幸せになれるケースは少ない。特に子供にとって不倫相手は赤の他人である。不倫で再婚をした場合、それまでの家族がバラバラになってしまう可能性も高いのだ。
8-4.ポイント4:犠牲にしているものを考える
不倫をやめるためのポイントとして「犠牲にしているものを考える」という方法もある。一般的な恋愛ならばできたことなのに、不倫だからこそできないという犠牲は多い。また、今はまだ犠牲になっていないとしても、犠牲になる可能性があるものも多いのだ。改めてそのことについて考え、不倫以外の恋愛や夫婦関係を見つめなおすことも重要だ。不倫によりいくら楽しい時を過ごせていても、それらの犠牲を払うに値するかを考えてみよう。
例えば、不倫だから「休日や土日、夜に堂々とデートができない」ということは多い。周りの友人は恋人と堂々と休日を過ごしているのに、不倫関係にある自分はそれができないということはあるだろう。同じように、不倫だから「夜に思う存分電話やラインができない」「友人や親に恋人として紹介することができない」といったデメリットもある。特に、自分が独身である立場の場合、犠牲にしていることは多い。結婚したい理想の年齢があるけれど「不倫だからまだ結婚が見込めない」というケースは非常に多いのだ。また、不倫をすることにより、相手が家族と過ごすなどの「相手の貴重な時間を奪っている」という罪悪感もあるだろう。こうした不倫によって起こっている犠牲を改めて考え、本当にこのまま不倫を続ける意味があるのか、自分なりに考えることが大切だ。
8-5.ポイント5:きっぱりと別れる
不倫をやめるためのポイントとして、相手と「きっぱりと別れること」がある。不倫をしている人のなかには「このままではいけない」と悩むこともあるだろう。そんなときこそ不倫をやめるチャンスであり、きっぱりと別れることが大切だ。曖昧な別れ方をしても、関係はずるずると続いてしまうことがある。例えばメールで「もう会わない」などと伝えても、まだ連絡先を残してしまえば相手から連絡が来て、結局関係を断ち切ることができないケースは多いのだ。
別れを決意したのであれば、お互いに顔を合わせて、はっきりとした言葉で別れることが重要である。メールやライン、電話では、判断が鈍ったり、未練を断ち切れなかったりする場合がある。また、別れを告げるには、夜間よりも昼間のほうが良い。夜間は何かと感情的になってしまうことも多く、別れに対して激高した相手から、マンションやホテルに閉じ込められてしまうといったトラブルも発生しかねない。そのため、冷静になって話し合える昼間の時間帯を選び、騒ぎが起こりにくい人が多い場所を選ぼう。そして、別れたあとは「一切連絡を取らない」ことが重要だ。2人の思い出の写真やメールのやり取り、電話番号やラインのIDなども、一切のものを消去する。すべての連絡手段と思い出を断ち切ることで、不倫相手とはきっぱりと別れることができるのだ。
9.不倫相手とスムーズに別れるコツ
不倫相手とスムーズに別れるにはどうすれば良いのか。別れ方を間違ってしまうと、相手から執拗に復縁を求められたり、一方的な恨みをもたれたりすることもある。ここからは、不倫相手とスムーズに別れるためのコツを3つ紹介する。
9-1.コツ1:不倫相手と真剣に話し合う
不倫相手とスムーズに別れるコツとして、まずは「不倫相手と真剣に話し合うこと」が重要だ。いきなり別れを一方的に告げたり、急に連絡を断ったりするのは避けよう。なぜ自分は別れようと思ったのか、しっかりと説明することが大切だ。また、これ以上一緒にいても、思い描くような未来は描けないことも話してみよう。お互いの未来を大切にしたいからこそ、別れを決意したことをしっかりと話せば、相手も別れることに対し同意してくれる可能性は高い。
また、不倫によって妊娠した場合には、別れることが大変になるケースも多い。妊娠しても結婚できないのならば、どうやって育てていくのかも2人で考えるのが大切だ。別れても養育費の支払い義務はあるだろうし、1人で育てる場合には、金銭以外でのサポートはないのかも考えてみる。いずれにせよ、子供ができても2人で育てていけないのであれば、その前に不倫関係を終わらせることが重要である。また、不倫関係においては、お互いがそれぞれ悩みを抱えている可能性が高い。まずはその悩みをしっかりと話し合い、お互いが納得したうえで別れることが大切だ。話し合いは感情的にならず、ゆっくりと時間をかけて話し合うと効果的である。
9-2.コツ2:不倫の代償についての意見を聞く
不倫相手とスムーズに別れるには「不倫の代償についての意見を聞く」ことも大切である。不倫をしている間は、お互いが代償について真面目に考えることは少ないだろう。そこをあえて話し合い、妻や夫に不倫が知られたときの代償について真剣に話し合ってみるのだ。例えば、不倫が発覚した際には、パートナーから慰謝料を請求される可能性が高く、その額も高額になる場合が多い。仮にそうなったとき、どうやって払っていくのかも意見を聞いてみよう。たいていの場合は、不倫が発覚したことを想定してお金を用意している、という人は少ない。しかし、実際に慰謝料請求をされた場合、逃げ切れることはないのだ。金銭的なリスクを考慮し、不倫はそろそろやめようと提言するのも良いだろう。
また、不倫の末に抱える可能性のある代償と、自分の将来を重ねて考えてみることも大切だ。このまま不倫を続けても、お互いが結婚できる可能性は少ない。また、自分の両親に相手を紹介する際に、もともとは既婚者で不倫関係として付き合っていたことを伝えられるだろうか。やはり、不倫は社会的には許されない恋であり、周りから祝福されることも少ない。そうした現実の問題を直視することで、不倫をやめたほうがいいと相手も思いやすくなるだろう。
9-3.コツ3:状況に応じて臨機応変な対応をする
不倫相手とスムーズに別れるには「状況に応じて臨機応変な対応をする」ということも大切だ。不倫は、お互いに抑えられない感情があるからこそ、なかなか別れられないこともある。そのため、どれほど自分から別れを提言しても、なかなか相手が応じてくれないケースもある。それどころか、無理やり別れようとすることで「奥さんに言ってやる」と言われたり「会社の人間に言いふらす」などと脅されたりするリスクもあるだろう。感情的になってお互いが言い合うと、大きなリスクを負う可能性もあるので注意が必要だ。
こうしたことから、相手から別れを強く拒否された場合には、一旦別れ話をやめて距離感を変えていくことも必要だ。例えば、連絡の頻度を少しずつ減らして、相手との精神的な距離を離していく方法もある。徐々に連絡の頻度を減らすことにより、気持ちが離れていることを間接的にアピールすることにもなる。また、どうしても相手が別れを拒否しているような場合は、不倫相手が絶対に追ってこられない場所へ引っ越すという手もある。この方法は、住所だけでなく、電話番号やメールでの連絡も一切経つことが重要だ。相手が全く連絡を取れない状況にして縁を切るという、最終手段も考えておこう。
まとめ
不倫は、不倫をしている最中にはリスクや代償を考えない人が多い。しかし、不倫が発覚してしまえば、あっという間に離婚問題や慰謝料の支払い、家族の離散など大きな代償を背負うことになるだろう。不倫という危険な橋を渡るのならば、その代償はしっかりと頭に入れておく必要がある。不倫にはリスクと大きな代償があることを冷静に受け止め、今後の行動に役立てていこう。
監修者プロフィール
伊倉総合法律事務所
代表弁護士 伊倉 吉宣
- 2001年11月
- 司法書士試験合格
- 2002年3月
- 法政大学法学部法律学科卒業
- 2004年4月
- 中央大学法科大学院入学
- 2006年3月
- 中央大学法科大学院卒業
- 2006年9月
- 司法試験合格
- 2007年12月
- 弁護士登録(新60期)
- 2008年1月
- AZX総合法律事務所入所
- 2010年5月
- 平河総合法律事務所
(現カイロス総合法律事務所)
入所
- 2013年2月
- 伊倉総合法律事務所開設
- 2015年12月
- 株式会社Waqoo
社外監査役に就任(現任)
- 2016年12月
- 株式会社サイバーセキュリティクラウド
社外取締役に就任(現任)
- 2020年3月
- 社外取締役を務める株式会社サイバーセキュリティクラウドが東京証券取引所マザーズ市場に新規上場
- 2020年10月
- 株式会社Bsmo
社外監査役に就任(現任)
- 2021年6月
- 社外監査役を務める株式会社Waqooが東京証券取引所マザーズ市場に新規上場
- 2022年4月
- HRクラウド株式会社、
社外監査役に就任(現任)
※2023年11月16日現在
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