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その他不倫の示談で必要になる示談書!作成方法と注意点を知っておこう

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パートナーの不倫が発覚し、示談交渉で解決しようとする際、示談書が必要になる。しかし、いざというときに、示談書を作成する手順や記載すべき内容まで知っている人はほとんどいない。そこでこの記事では、示談書を作成するメリットや盛り込むべき内容、作成時の注意点について解説する。正しく作成しないと示談書自体が無効になってしまうことがあるので、この記事の内容をしっかり理解したうえで作成に臨んでほしい。

1.不倫の示談書とはいったい何?

示談書という言葉を聞いたことはあっても、詳しい内容まで知らない人は多いだろう。そこで、まず不倫の示談書とはどのような文書で、何のために作成するのかについて解説する。

1-1.双方の合意で何らかの約束をするもの

不倫の示談書とは、双方の合意のうえで約束した内容が書かれている文書のことであり、契約書の一種である。そもそも示談とは、争いごとが発生したとき、話し合いによって当事者同士が合意し、解決することを指す。お互いが妥協点を見つけて合意することで、争いごとを裁判に持ち越さずに済み、和解という形で個人間で決着できるのが特徴だ。

その示談の際、お互いが合意した内容を書き記したものが示談書である。文書に示談書というタイトルをつけていなくても、話し合いの結果合意した内容が書かれていれば示談書として法的効力を持つ。また、示談書という呼び方以外にも、合意書や和解書などと呼ばれることがあるが、これらはすべて示談書と同義だ。示談書には双方の合意内容が記載されているので、不倫した側だけでなく、不倫された側も記載内容を守らなければならない。

1-2.後にトラブルが起こらないように作成するもの

不倫の示談書を作成する大きな目的は、あとからトラブルが発生するのを防ぐことだ。話し合いによる示談は、たとえ合意に至ったとしても記憶が曖昧になってしまう可能性があり、時間が経ってからトラブルになることがある。そのため、口約束だけですませるのではなく、書面に約束内容を記録し、明確にすることが大切なのだ。また、示談は当事者同士だけで行われることも多く、口約束だけだと合意内容についての言い分が食い違った際に、どちらの言い分が正しいのか第三者からは判断できない。示談書に合意内容を記載することで、何を約束したのか第三者にもわかるため、トラブルを未然に防ぐことができる。

また、示談書に記載される内容は和解の段階で合意した内容であり、お互いがサインした時点で双方がその内容を合意済みだと解釈される。そのため、示談書に慰謝料の金額や支払いの期日を記載しておけば、期日までに慰謝料が支払われないというトラブルや、合意した慰謝料の金額よりも多い金額を請求されたなどというトラブルを防ぐことができるのだ。せっかく示談により不倫問題を終了させたと思っても、あとでトラブルが起こっては意味がない。余計な手間や時間をかけないようにするためにも、不倫の示談を行う際は示談書の作成が重要だといえるだろう。

2.不倫の示談書を作成する意義とは?

先に示談書を作成することで後のトラブルを防ぐことができると述べたが、示談書を作成する意義はほかにもある。詳しい内容を以下に解説する。

2-1.不貞行為の事実を認めた証拠になる

不倫の示談書は、話し合いによって解決した内容を書くものであり、何について話し合い、どのような合意に至ったのかということまで詳しく記載する。そのため、不倫の示談書の場合、不貞行為の事実関係を認める項目も入れなければならない。示談書は双方の同意が必要なため、不倫された側が不貞行為の事実関係を認めるだけでなく、不倫した当人もそれを認めたという証拠になるのだ。

あとから示談の内容でトラブルになり裁判を行うことになった場合や離婚にいたってしまった場合も、示談書があれば有力な証拠として利用できるというメリットがある。2人だけで話し合っているときは不倫の事実を認めたのに裁判では否定されたということにならないよう、しっかり証拠を押さえておくと良い。

また、示談書は慰謝料を求めるために作成すると思われがちだが、相手に慰謝料を求めない場合でも作成が可能だ。不倫した側が十分に反省しているケースや、慰謝料を確定させるための精神的負担をなくしたいケースなど、慰謝料を請求せずに示談を進めることも多い。その場合でも示談書は相手が不貞行為を認めた証拠として残せるので、ぜひ作成しておくべきだろう。

2-2.合意内容について覆されることがなくなる

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不倫の示談書で合意内容を明確にしておけば、不倫についてあとで蒸し返すことはできなくなる。不倫問題が完全に解決されたことになり、あとから条件を追加することはできない。また、示談書には慰謝料を含んだ和解の条件を明確に記載する必要があるため、記載された金額と異なる慰謝料を請求することも不可能だ。和解のための条件がどんどん増えていったり、慰謝料を引き上げられたりする心配がないため、示談書の作成は不倫された側だけでなく、不倫した側のメリットにもつながるだろう。

一方で、不倫された側にとっては、慰謝料の金額と期日を合意した証拠が残るため、確実に慰謝料を支払ってもらえるというメリットがある。示談書にそれらの条件を記載することで、債権と債務の関係が明確になるといえるだろう。

また、不倫された側が要望し、不倫した側が同意すれば、示談書の中に強制執行認諾約款付き公正証書の合意についての項目を設けることができる。強制執行認諾約款付き公正証書は公証役場で作成できる証書だ。慰謝料の支払いが滞ったとき、通常はまず訴訟を起こす必要があるが、これがあると訴訟を起こさず給与の差押さえなどの強制執行を実行できる。慰謝料が分割で支払われる場合は、万が一のリスクに備えて作成しておくのも良い。

2-3.不倫の再発防止につながる

不倫の示談の際、不倫した側からもう二度と関係を持たないといわれても、口約束だけでは信じることはできないだろう。はっきり合意したことを証明するためにも、示談書の中に不貞行為があったことを認め、関係を持たないことを記載しておくべきだ。証拠が残ることで不倫の再発防止につながるといえるだろう。

また、示談書には不倫関係の解消についての誓約を必ず記載することになっている。示談書で合意しても拘束力はないが、相手に関係の解消を誓わせることで一定の抑止力は期待できるはずだ。これも口約束だけでは反故にされる可能性があるため、示談書の作成が必須だろう。もし誓約だけで心配な場合は、違反をした場合に備えて違約金を設定するという方法がある。不倫に及んだ場合だけでなく、メールをした場合や2人だけで会った場合など、シチュエーションごとに具体的な金額を設定しておくと良い。明確な違約金があったほうが抑止力が強まるだろう。

ただし、不倫した片方だけに示談書で誓約させても、もう片方からコンタクトを取れば不倫関係が継続する可能性があるので注意しなければならない。再発防止を図るためには、不倫した双方に対し対策が必要だ。不倫相手だけに示談書で誓約させるのではなく、配偶者にも別途誓約書で対策すると良いだろう。

3.不倫の示談書で触れるべき内容とは?

不倫の示談書のメリットがわかったところで、作成に際し、記載すべき内容を確認しておこう。この段落では、不倫の示談書に盛り込むべき内容を7つ紹介する。

3-1.不貞行為があったという事実

不倫の示談書で問題となっている行為は不貞行為なため、示談書ではまずその事実について触れなければならない。この根本的な原因について記載されていなければ、何の問題についての示談書なのかわからなくなってしまうからだ。不倫の示談書として成立させるためには、不貞行為があったという事実を認める記述が必要になる。この前提が曖昧になっていると、示談書の意味がなくなってしまうので、不貞行為があったという事実がまずは重要だ。

また、単純に不貞行為があったというだけでなく、具体的にどのくらいの期間その行為が続いていたのか、またそれにより不倫された側がどのような苦痛を受けたのかについても詳しく記載する。さらに、精神的苦痛や夫婦の平穏が乱されたことなどの苦痛に対し、不倫した側からの謝罪も内容に含める。このとき、誰が誰に対して謝罪するのか、関係性を明らかにすることがポイントだ。これにより、不倫した側が事実を認め、謝罪の気持ちがあることが証明される。

なお、不倫に関して裁判になったとき、示談書に不貞関係があったという記述があるかどうかが重要な争点になる。曖昧な記述ではっきり不貞関係があったと認定できない場合は、示談書を作成していても証拠として利用できないので注意が必要だ。

3-2.不倫関係の解消

不貞行為の事実を明確にしたら、次は不倫関係を解消する旨を記載する必要がある。不貞行為を相手に認めさせることだけではなく、不倫関係を解消させることも示談の大切な目的のはず。不倫関係が続いてしまうのでは示談書を作成する意味もないので、解消することをしっかり合意しなければならない。関係を断ち切ると相手に約束させ、示談書にその旨を記載すれば不倫の再発防止効果も期待できる。この点についても、口約束で終わらせるのではなく示談書に証拠を残すことが重要だ。

また、不倫関係は「完全に終わらせる」とはっきりわかるように記述し、今後連絡を取ったり接触を図ったりしないことも誓わせると良い。ただし、これらの記述はパートナーと離婚することになった場合は不要となる。離婚したら配偶者としての権利も失い、それを妨害されることもなくなるからだ。

3-3.再び不倫をしないという約束

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示談書には、不倫関係を解消する旨だけでなく、再び不倫をしないという約束についても記載せねばならない。パートナーと一切連絡を取らず、接触もしないと不倫相手に約束させることで、不倫再発の抑止になる。また、示談書の文面は誰が読んでもわかりやすいよう具体的に記述し、都合の良い解釈がされないよう気をつける必要がある。

「不倫関係を解消し再び不倫しないこと」などのざっくりした文面では、示談の直後は関係を持たなくても、時間が経ってから再び2人で会ったり密かに連絡を取ったりし始めるかもしれない。「面会やメールなどの手段を問わず、一切の関わりを断つこと」などとしておくべきだろう。できることなら、パートナーの友人や親族との接触を制限する内容や、名誉を毀損する行為を禁止する内容も加えておきたいものだ。ただし、不倫相手とパートナーが同じ職場に勤めている場合など、一切接触しないようにするのが難しい場合は、「業務上必要最小限の連絡を除き」など、記述の仕方を工夫しなければならない。

また、示談書では不倫相手にしか誓約させることができない。不倫の再発を完全に防ぐためには、パートナーにも同じ誓約をさせる必要がある。示談書とは別に誓約書を用意し、話し合いを行うと良いだろう。

3-4.慰謝料の金額と支払期日

不倫した側に慰謝料を請求する場合は、まず示談書に不倫した側がされた側に慰謝料を支払う旨を記載しておく。その際、具体的な慰謝料の金額や支払期日はもちろん、支払い方法や支払い回数についても明記する必要がある。示談書に記載することで、あとから金額や未払いで揉めることがなくなり、双方にとってメリットがあるといえるだろう。慰謝料を支払う旨だけで詳細について記載しないでいると、途中で支払われなくなることがあるので注意が必要だ。

特に、慰謝料の請求には3年の時効が設定されている。不倫により精神的苦痛を受けたことに対する慰謝料の場合は、不倫の事実を知った日から3年、不倫で夫婦関係が破綻し、それにより精神的苦痛を受けたことに対する慰謝料の場合は、夫婦関係が破綻した日から3年となる。時効を過ぎると慰謝料を請求できなくなるため、金額と期日ははっきり記載しておくことが大切だ。また、慰謝料の支払いにかかる手数料や、先に述べた強制執行認諾約款付き公正証書を作成する際の手数料など、どちらが費用を負担するのかも示談書に明記しておくと揉めずに済む。示談書全体を通して、誰が何に対する責任を負うのかをはっきりさせておくと良いだろう。

3-5.約束を破った際のペナルティ

相手が誓約内容を破った場合に備えて、示談書にはペナルティがあることを記載しておくと良い。もちろん、ペナルティの有無にかかわらず示談書に記載された項目はすべてお互いが合意した約束事であり、双方が破ってはならないものであることに変わりない。しかし、ペナルティを記載することで示談書の誓約事項を違反してはならないということが強調され、不倫の抑止力を強めることができるのだ。

そして、大切なのはペナルティの内容だ。再び不倫した場合だけでなく、連絡を取ったり接触したりした場合など、シチュエーションごとに金額を分けてペナルティを設定するのが良い。ペナルティの金額は当事者間で相談のうえ、自由に設定することができる。しかしながら、あまりに高額な金額や、現実的に考えて支払いが難しい金額になっている場合は、ペナルティ自体が無効になることがあるため、現実的な金額に設定するべきだろう。

また、不倫の示談書は、不倫された側が受けた苦痛に対する訴えという一面も兼ね備えている。示談書の内容は配偶者の権利を守るためのものなので、パートナーと婚姻関係にある間は効力を持つ。しかし、パートナーと離婚した場合は、その後に不倫相手とよりを戻してもペナルティの対象にはならない。

3-6.示談書に記載した内容で解決するという約束

示談書は示談したことを示すものなので、記載した内容のほかに債権や債務は存在しないと記載しておかねばならない。これを、清算事項という。清算事項は示談書には必須の項目で、あとで話を蒸し返したり、示談書に書かれていない条件を提示されたりするのを防ぐ目的がある。示談書に記載された内容で不倫の決着はついているとお互いに合意し、証拠を残すことが大切なのだ。

また、不倫相手に慰謝料を請求し、パートナーとは結婚生活を続ける場合は、求償権の放棄についても記載しておく必要がある。本来、不倫は不倫相手とパートナーが共同で行った行為であり、慰謝料を支払う義務は2人にある。しかし、一般的にパートナーは不倫された被害者と生計を一にしているため、不倫相手に慰謝料の全額を請求することになるだろう。このとき、不倫相手はパートナーに対し慰謝料の半額を請求する権利がある。これが求償権だ。

不倫相手がこの求償権を行使した場合、せっかく得た慰謝料の半額を失うことになり、不倫相手とパートナーとの間で再びトラブルになりかねない。そのような事態を防ぐためにも、あらかじめ権利を放棄するよう示談書に記載しておくと良いだろう。この際、求償権を放棄するかわりに慰謝料の額を少し緩めるなど、不倫相手との交渉も必要だ。ただし、パートナーと離婚する場合は、求償権の放棄について記載する必要はない。

3-7.第三者には口外しないという約束

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示談書には、不倫の事実や慰謝料についての記述以外に、第三者には口外しないという約束を記載することが大切だ。示談書の内容で示談が成立した場合、不倫の問題は解決されたとみなされるが、当事者の気持ちは収まらないことが多い。不倫をされた側だけでなく、した側も不倫についての話題を口にしたり、関係者を中傷する可能性がある。

職場の人や近所の人など、第三者に不倫の事実を知られると不倫された側もした側も大きな不利益を被ることになりかねない。特に、不倫相手とパートナーが同じ職場に勤めていたり、同じ地域で暮らしていたりする場合は、不倫の噂のせいで最悪転職や引っ越しを考えなければならなくなる。不倫がバレると、当事者だけでなく家族にも迷惑がかかってしまうだろう。

そのため、示談書を作成する時点で、第三者への口外を禁止する一文を入れておくと安心だ。これにより示談だけで事態を収束させることができ、お互い平穏な生活に戻ることができる。相手に自分の生活を乱されるのを防ぐために、守秘義務は不可欠な項目なのだ。ちなみに、不倫の事実を第三者に話したりネットに書き込んだりする行為は違法になるので注意しよう。また、もし示談する前に不倫について誰かに相談していた場合は、相談相手に対しても口外しないよう約束してもらう必要がある。

4.誓約書と示談書の違いは?

示談書と良く似た契約書に、誓約書や念書などがある。これらの文書は、不倫の解消を約束させる文書であるという点で共通の文書だ。しかし、示談書と誓約書・念書は、誰が文書の内容を守る義務を負うかという点で異なっている。

誓約書や念書は、不倫された側が不倫した側に不倫の解消を約束させるもので、不倫した側が署名・捺印し、不倫された側に提出する。誓約書や念書の内容に拘束されるのは不倫した側だけである。それに対し、示談書は不倫された側と不倫した側が双方の話し合いにより合意した内容を記載するもので、双方の署名・捺印が必要だ。示談書の場合は双方がその内容に拘束されるため、示談書は2部用意し、お互いが1部ずつ保管することになる。

このように、不倫した側のみが文書の内容に拘束されるのが誓約書や念書であり、不倫した側・された側の双方が文書の内容に拘束されるのが示談書なのだ。不倫された側からすれば誓約書でも良いと思うかもしれないが、不倫した側からすればお互いに清算事項を合意できる示談書のほうが好まれる。また、不倫が発覚した際に、不倫した側が一方的に誓約書で不倫の解消を約束し、慰謝料の支払いを免れようとすることもある。しっかり不倫問題を解決するためには、示談書を作成することが大切だろう。

5.不倫の示談書を作成するうえで注意すべきこととは?

お互いが示談書に同意したあとは、基本的に示談書の内容を変更することはできない。そのため、示談書の作成は細心の注意を払って行う必要がある。この段落では、不倫の示談書を作成する際に注意すべきことを解説する。

5-1.内容はできるだけ明確に記載すること

不倫の示談書は、話し合いの内容を正確に、そしてできるだけ詳細に書き留める必要がある。示談書に記載もれがあると、その事項についてあとから話を蒸し返されたり、再びトラブルが起こったりする可能性があるので注意しなければならない。例えば、慰謝料の金額や期日が示談書に記載されていないと、不倫した側が慰謝料を支払わなかったり、慰謝料の支払いが遅れたりした際に問題が起こる。通常、このような場合は裁判を起こして相手に支払いを求めるのだが、示談書にそれらの記載がない場合は訴えることができない。いつまでも慰謝料が支払われないという事態になりかねないのだ。

また、示談書は誰が読んでも同じ解釈ができる文面にするように気をつけることも大切だ。曖昧な記載になっているとさまざまな解釈を生んでしまい、都合の良い解釈をされる可能性がある。トラブルが発生したときに解釈が異なっていたと言い訳されると、示談書の中でペナルティについて明記した場合であっても、ペナルティの支払いを求めることはできないのだ。トラブルを防ぐためにも、解釈の余地が生まれないよう明確に記載しなければならない。弁護士に頼まず当事者間で示談書を作成した場合は、文面に論理的な矛盾がないかどうかも確認すると良いだろう。

5-2.記載する内容を相手任せにしないこと

示談書の作成は不倫した側とされた側のどちらが作成しても問題ない。しかしながら、確実に不倫問題を解決するためには、相手に示談書の作成を任せるべきではないのだ。不倫された側からすれば、不倫相手に会いたくないという気持ちはあるだろう。しかしながら、示談書の作成には双方の話し合いが不可欠だ。一方的に作成した内容を相手に押しつけることはできない。

また、会いたくないからといって示談書を作成しないでいると、不倫問題が完全には解決されず、トラブルが続いて不倫した側といつまでも関わらなければならなくなるかもしれない。パートナーと不倫相手との関係を完全に解消するためには、示談書に必要な事項を盛り込み、お互いに合意する必要がある。また、いわゆるダブル不倫の状態で、不倫相手のパートナーから繰り返し慰謝料の請求をされたくない場合も、その旨を示談書に記載しなければならないため、話し合いが必須だ。

もし不倫相手に会いたくないからと示談書の作成を相手に丸投げしてしまうと、相手にとって不利、つまり自分にとって有利な内容が記載されていなかったり、抜け穴を作られたりする可能性がある。示談書は自分の希望だけで作成できるものでも、相手に作成を任せるものでもない。自分にとって必要な事項を示談書の内容に確実に反映させるためにも、不倫した側の合意を得ながら、積極的に記載事項に関わっていくべきだろう。

5-3.テンプレート通りに書けるとは思わないこと

不倫の示談書の作成を当事者間で行う場合、参考としてテンプレートを探す人もいるだろう。実際、Web上には示談書のテンプレートを掲載しているサイトもあり、それをダウンロードして利用すると便利だ。しかし、テンプレートの内容に沿って作成すれば良いと思われがちだが、不倫の内容はそれぞれ異なるので、テンプレートに沿った示談書では不適切な場合もある。例えば、不倫相手が不倫だと知らずにパートナーと関係を持っていた場合は、慰謝料の請求はできないことになっている。そのことを知らずに、Web上のテンプレートのままの示談書を作成してしまうと、トラブルの原因になりかねない。

また、通常の不倫と異なり、ダブル不倫の場合は関係者が4人になるため、示談書の内容も複雑になる。不倫相手のパートナーが不倫に気づいているかどうかによって解決策も異なるはずだ。示談書は、記載すべき事項を漏らさないよう正確に盛り込みつつ、不倫の実態に合うようにテンプレートの記述を変更しなければならない。Web上のテンプレートはあくまでも参考としてとらえ、実際の示談書はオリジナルで作成するのが良いだろう。

5-4.公序良俗に反する内容は書かないこと

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示談書の作成には、記載するべき内容だけでなく、記載すべきでない内容についても知っておかねばならない。示談書で注意すべきなのは、公序良俗に反することを書かないようにすることだ。公序良俗に反することとは、公の秩序や善良の風俗に反することという意味で、国や自治体が定めた法令・条例に反することや、世間一般の常識・風習・道徳に反する内容は示談書に記載できない。法律で定められていなくても、世間一般には認められない内容や、道徳的に問題がある内容は公序良俗に反すると判断されるので、慰謝料の金額やペナルティの内容については常識の範囲内で決める必要がある。

慰謝料の金額が不当に高かったり、人権を侵害するような記載があった場合、当事者同士で合意した内容であっても無効とされてしまう。また、全体的にはそうでなくても、ペナルティに関する記載が公序良俗に反したものになっていると、誓約が破られた際にペナルティが無効になるので注意が必要だ。不倫を繰り返させないよう重いペナルティを設定したくなるかもしれないが、万が一のためであっても、現実的にふさわしいものにとどめなければならない。

5-5.盛り込むべき内容を漏らさないようにすること

示談書は不倫した側とされた側の双方が合意した内容を記載するもの。盛り込む内容は過不足なく正確に記載することが大切だ。不倫の示談書は、不貞行為があったことを不倫した側も認めていること、不倫の再発防止のための対策と約束について合意したことを記載し、初めて示談書の意味を成すといえる。それらの記述は漏れのないように記載しよう。

また、話し合いの時点で約束したことも、示談書に記載がなければ、なかったことにされかねない。内容に漏れがあると中途半端な示談書になり、話し合いで約束したことも曖昧になってしまう可能性があるため、話し合いで約束したことは示談書に漏れなく記載すると良い。その一方で、示談書の作成時には、話し合いで合意していない内容を勝手に追加することはできない。お互いに納得できる示談書にするために、内容に漏れがないかだけでなく、余計な内容が加えられていないか確認することが大切だ。

6.示談書が無効になってしまうケースとは?

示談書は作成に時間と手間がかかるもの。しかし、せっかく苦労して作成したにもかかわらず、示談書が無効になってしまうケースがある。例えば、署名と捺印がない場合だ。示談書は契約書の一種であり、自分たちの意思で合意したことを示すため、不倫した側とされた側双方の署名と捺印が必要だ。署名だけ、捺印だけの場合でも有効となるが、その両方がない場合は双方の合意が立証できないため、無効となる。示談書の作成時には、必ず相手にも署名・捺印を求めよう。

また、原則として当事者同士が話し合いで合意した内容は有効となり、あとでその内容を変更することはできない。つまり、一度慰謝料に合意したら、あとになってそれが一般的な慰謝料より高いとわかっても変更できないのだ。しかし、それが公序良俗に反するほど高い場合は、当事者間で合意していても無効になる。公序良俗に反する内容は慰謝料の金額に限らず無効となるので、常識の範囲内の記載が求められる。努力が水の泡にならないよう、上記の点には十分気をつけ、法的に有効な示談書の作成を目指すべきだろう。

まとめ

不倫の示談書を作成するためには、不倫した側と会わなければならず、精神的にも負担がかかる。苦労して作成したものが自分にとって不利な内容にならないよう、十分注意しながら記載事項を検討しなければならない。また、示談書が無効にならないよう、公序良俗に反する内容や署名・捺印の有無にも配慮し、法的効力のある示談書を作成しよう。

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