その他大手探偵事務所と個人探偵事務所の違いと探偵事務所の上手な選び方
探偵事務所には、大きく分けると2種類ある。『大手探偵事務所』と『個人探偵事務所』があるのを知っているだろうか。単純にどちらが良くて、どちらが良くないということではないが、その違いを知っておいてもいいしれない。たとえばこの先、浮気調査、人探し、信用調査などで相談しようかどうか迷ったときなど、参考になるのではないだろうか。 どのくらいの規模以上を大手探偵事務所というのか、といった明確なラインはないが、 大手探偵事務所と個人探偵事務所の2つに大別して解説していくことにする。
1.探偵事務所とは?
大手探偵事務所と個人探偵事務所の違いを語る前に、まず、探偵事務所について説明しよう。探偵事務所とは、主に「浮気調査」「素行調査」「人探し」などの依頼を受けて調査する会社のことだ。
探偵事務所を開業することじたいは、実はそれほど難しくない。営業開始しようと思う前日までには、探偵業開始届出書という書類を、最寄りの警察署経由で公安委員会に出せばいい。 手数料は法人であっても個人であっても3,600円。添付書類は法人と個人で異なるが、どちらも提出のためのハードルが高い、というほどのものではない。また、国家資格は特に必要ない。
ただし、禁固以上に刑に処せられたり、自己破産の申し立てをしていてまだ免責決定(復権)がされていなかったりした場合など、探偵業の開始が認められない場合もある。とはいえ、 探偵事務所を開くことじたいはほとんど誰にでもできる、といってもいいだろう。
2.探偵事務所と興信所
この記事では、「大手探偵事務所と個人探偵事務所」の違いやそれぞれのメリットなどを中心に話を進めていくが、探偵事務所と『興信所』の違いについても軽くふれておいたほうがいいだろう。
探偵事務所は日本では元警察官によって誕生し、興信所は銀行の関係者によって創設されたという歴史がある。そのこともあって、初期の探偵事務所は刑事事件において警察の捜査に協力し、興信所は新規取引先の経営状態などをチェックする信用調査に重きを置いていた。
しかし現在では、探偵事務所も企業調査や信用調査をすることがあるし、興信所も浮気調査をすることがある。特定の分野に力を入れている会社もあるが、おおむね、探偵事務所と興信所に大きな違いはないといっていい。探偵事務所と興信所を含めると、現代では依頼の約7割が浮気調査だとされている。
この記事では、大手探偵事務所と個人探偵事務所を主に取り上げているが、興信所を探偵事務所と読み換えても、ほぼ問題はない。(「探偵事務所と興信所の違いと誕生秘話」についてもっと知りたい人はこちらへ)
3.大手探偵事務所とは?
大手探偵事務所はその名のとおり、規模の大きな探偵事務所のことだ。資金力があり、広告費をたっぷりかけて宣伝していることも多い。インターネットで「浮気調査」「探偵」「人探し」などのキーワードで検索すると、上位に現れる探偵事務所の多くは、いわゆる大手探偵事務所だろう。
全国に約5,500社の探偵事務所があり、そのうち8割が個人事業主による届出という話をした。ということは、数的には(会社の数としては)大手探偵事務所のほうが少ない。それは間違いないだろう。
3-1.大手探偵事務所のメリット
実際に探偵業務を行う調査員はもちろんのこと、カウンセリングをする相談員(またはカウンセラー)も何人もいるなど、豊富な数のスタッフがいる。そのため、急な案件にもほとんどの場合は対応でき、尾行や張り込みの人数も(予算にもよるが)依頼者の希望があれば、多く配置することもできる。
また、十分な訓練を積んでいたり、徹底した従業員教育を行っていたりするため、調査員を含めたスタッフの質が高いレベルにあることが多い。
撮影機材や尾行するための車両なども質量ともに安定していて、一年を通して高い調査能力を保つことができるのも、大手探偵事務所ならではといえるだろう。例年、クリスマスやバレンタインデーなどは、浮気・不倫による密会が特に多く、調査の依頼が増えるものだが、いわゆる繁忙期のようなタイミングであっても、必要な数のスタッフを用意し、丁寧な調査ができるのはほとんどの場合、大手探偵事務所に限られるといっていいかもしれない。
3-2.大手探偵事務所のデメリット
大手探偵事務所にもデメリットがないわけではない。それは、調査料金は安いとはいいがたい会社も少なくないことだ。
スタッフが豊富なため人件費が多くかかっていたり、広告費をふんだんに使っていたり、支出がたっぷりかかっている分を、わかりやすくいえば調査料金に乗せているからだ。
ただし、大手探偵事務所であっても、調査料金を抑えている会社がまったくないわけではない。実際に相談したり、依頼したりする場合はWebサイトなどできちんと確認することだ。
4.個人探偵事務所とは?
前章で説明したように、探偵事務所を開業することじたいはそれほど難しいことではない。それもあってか、全国に約5,500社あるとされる探偵社のうち、およそ8割は個人事業主からの届出によるものだといわれている。
4-1.個人探偵事務所のメリット
個人探偵事務所の最大のメリットは、大手探偵事務所に比べて調査料金がおおむね安い、ということではないだろうか。
また、個人でやっている探偵には、調査能力が低い人も少なくない。といっても、もちろん全員が全員、質が低いわけではない。大手探偵事務所で十分な経験を積んだ後、独立して個人探偵事務所を営んでいる人もいて、そういう場合は高い調査能力を持っていることもある。
ただし、個人探偵事務所だからといって、必ずしも調査料金が安いとはいえない。欲しいだけ調査料金を取る、というと語弊があるが、探偵事務所の調査料金というのは相場もあるにはあるものの、自分勝手な料金設定をしているような事務所もあるし、相手の足元を見て料金をふっかけてくるような事務所も、まったくないわけではない。
4-2.個人探偵事務所のデメリット
個人探偵事務所の多くは依頼が少なく、そのため、普段は他の副業を行っていて、依頼があったら探偵業をやる、といった営業実態である場合も少なくない。
また、前章で述べたように、探偵業開始届出のハードルが低く、そのほとんどが受理されるため、探偵事務所としてのレベルの高低の差が激しい。特に個人探偵事務所の場合、届出はしているものの、実質的には探偵とはいいがたいような質の低い事務所も、残念ながら存在する。
そのような事務所が実在する理由のひとつは、前述したように届出は必要であるものの、資格は不要だからだろう。探偵事務所というのは、探偵業を行う(営業する)前日までに、(営業所ごとに)所轄の警察署を通して公安委員会に届出すればいい、ということになっている。届出を提出後、「探偵業届出証明書」が交付され、その「探偵業届出証明書」を営業所の中の見やすい位置に掲示する義務がある。
とはいえ、資格が必要というわけでも、試験に合格しないといけないというわけでもない。無届けでは開業できないものの、資格試験をパスした者だけが探偵事務所を開けるということでもないため、質の低い探偵事務所も混ざってしまうのが悲しいかな、現状だ。そして、全部は全部ではもちろんないが、その質の低い探偵事務所というのは、大手探偵事務所でなく個人探偵事務所である場合がほとんどだ。
5.探偵事務所の選ぶときの7つのポイント
ここまで読んでわかるように、大手探偵事務所は絶対に個人探偵事務所よりもいい、とまでいえない。だからといって、個人探偵事務所のほうが大手探偵事務所よりも満足度が高いともいいきれない。自分にぴったりの探偵事務所を探すためのポイントをいくつか挙げるので、参考にしてほしい。
全国に約5,500社ある探偵事務所のうち、600件近くが新規で開始届を出した探偵事務所で、それとほぼ同数の廃止届が出されている。それがどういうことか、わかるだろうか。それだけ、探偵業界では入れ代わりが目まぐるしい、ということだ。逆にいえば、残っていく探偵事務所は価値ある会社だともいえるかもしれない。サバイバル競争が激しい今だからこそ、探偵事務所を選ぶための7つのポイントを紹介しよう。
5-1.近くに支社や支店があるか
自分の住まいや勤務先から比較的近くに、探偵事務所の支社や支店があるかどうかも、初めて相談する際は気になるだろう。また、日本各地に支社や支店があるかどうか、全国にネットワークがあるかどうかも、探偵事務所選びのポイントのひとつになってくるかもしれない。事実、大手探偵事務所では全国に支店や営業所を設けているところも少なくなく、20カ所近い支店を構えている会社もある。
調査対象者が出張や旅行に行く場合、拠点が多い探偵事務所なら、調査員が連携して調査ができるのもポイントのひとつ。たとえば、東京から調査を開始して大阪で宿泊する場合、東京と大阪に拠点があれば、途中から大阪の調査員に切り替え(引継ぎ)が可能で、そうすることで調査員の宿泊費がかからない、というメリットにつながるからだ。
探偵事務所までの距離が遠かったり、小さい子どもがいて出かけにくかったり、どうやっても足を運びにくい場合は仕方ないが、できれば最初のカウンセリングは相談員と直接顔を合わして話すことをおすすめする。
詳しい状況を話したほうが効率的な調査計画を練りやすいし、正確な調査料金(または見積もり)を出しやすい。それに良心的な探偵事務所の場合、なにがなんでも調査をさせようとするのでなく、話を聞いたあと「浮気と思ったのは勘違いかもしれないので、しばらく様子をみてはいかがですか」と提案してくれることもある。
とはいえ、支社や支店に出向いて、相談員と直接会ってカウンセリングするのがどうしても難しいという場合、相談無料の電話カウンセリングを受け付けている探偵事務所もあるので、そういった会社も選ぶのもひとつの手だ。また、自分から出かけにくい状況を相談すれば、相談員が出張カウンセリングをしてくれる探偵事務所もあるので、いざというときは頼りになるだろう。
5-2.創業から何年くらいか
大手探偵事務所の中には創業から何十年もたっている会社もある。長く営業しているからといって、それだけで良い会社とはいえないが、年数ぶんの経験やノウハウを持っていると考えるのは間違いではないだろう。
個人探偵事務所の場合は、いつ営業開始したのか、Webサイト表記されていないこともあるかもしれない。ただ、個人探偵事務所が売上を伸ばし、スタッフを増員して法人化(会社設立)するのも珍しくない。それを考えると、個人探偵事務所として長い歴史を持っているところはあまり多くないのではないだろうか。
気になる探偵事務所があったら、会社のWebサイトでチェックしてみるのもいい。もしくは、「探偵事務所名 設立」「探偵事務所名 創業」といったワードで検索してみると、ほとんどの場合、いつ頃から営業しているのか確認できるのではないだろうか。
社歴が浅い会社は良くない、ということではないが、設立からの年数は探偵事務所選びのポイントのひとつにはなるはずだ。
5-3.スタッフの人数はどれくらいか
大手探偵事務所は、従業員が数十人から百人近くいることもある。これは実際に調査をする調査員だけでなく、調査開始前に依頼者と面談をする相談員(カウンセラー)も含めた人数だ。従業員数イコール信頼度というわけではないが、従業員が多い探偵事務所はそれなりの数の依頼があり、調査件数も多いということだろう。
従業員が多いということは従業員教育もしっかりしているケースが少なくない。平均以上の安心感はあると考えていいのではないか。ただし、個人探偵事務所の場合、スタッフが1~10名以下と少なくても、「少数精鋭」をアピールしているところもあるので、スタッフの人数じたいは探偵事務所の選びの決め手にはならないのかもしれない。
ただし、前述したように浮気調査が多いような時期に個人探偵事務所に依頼すると、十分な人数を調査にあたらせてくれなかったり、調査院の人数が少なかったために決定的な証拠写真が撮れなかったりすることも実際あるので、スタッフの数や事務所の規模も検討要素のひとつにはなるのではないだろうか。
また、大手探偵事務所の場合、調査員の育成システムがしっかりしていることも多く、十分な教育を受けたうえで調査員として活躍していることが少なくない。逆に個人探偵事務所の場合は、「実践を積みながら人材教育している」というと聞こえがいいかもしれないが、経験が浅く未熟な調査員に尾行などをさせていることもある。そのようなケースでは、前述したように調査がしたものの、実際に裁判に使えるような鮮明な証拠写真が撮れなかったり、調査(尾行)対象者を見失ったり、調査対象者に気づかれたりするなど、浮気調査がうまくいかないこともある。個人探偵事務所は良くないと一概にはいえないが、大手探偵事務所のほうがおおむね、質の高い調査が期待できるのは疑いようのない事実だろう。
5-4.設備や機材は充実しているか
都市部は例外として、郊外において尾は車両(四輪車またはオートバイ)での尾行が中心。ひとつの探偵事務所で調査案件が重複することも少なくないので、十分な数の調査車両を保有しているほうが、尾行調査のクオリティを保つことにつながりやすい。
浮気調査において『不貞の証拠』として裁判で認められるのは、ラブホテルを出入りしている写真が多い。その際、尾行・張り込みのノウハウに加え、夜間でも鮮明な映像・画像を収められる、高性能カメラを完備していることも重要だ。
探偵事務所のWebサイトなどで、撮影機材や設備について紹介していることもあるので価確認してみてもいいだろう。
5-5.調査成功率やお客様満足度はどうか
調査成功率やお客様満足度も、探偵事務所を選ぶときの重要項目かもしれない。どちらも95%を超えている会社もあり、これは全員とはいえないが、ほとんどすべての人が調査結果に満足しているといってもいい数字だ。また、解決実績の件数も参考にしてもいい。大手探偵事務所なら、解決実績の件数が数万件に達していることもある。
5-6.調査料金は高いか安いか
探偵事務所の調査料金はさまざまだ。個人探偵事務所のほうがおおむね調査料金は安いと書いたが、おおむねではあるが、絶対ではない。また、いくらなら高い、いくらなら安いという、金銭に対する感じ方は個人差も大きい。
とはいえ、調査料金は高いよりも安いほうがいい、と感じるのは自然なことだろう。『業界最安値宣言』をうたっている探偵事務所もあるので、インターネットで検索してみるのもいいかもしれない。
5-7.完全成功報酬や調査料後払いのプランはあるか
調査料金が高いか安いか、と同時に多くの人が気にするのは、浮気の証拠がつかめなかった際の料金や、後払いはできるのかどうか、といったことだ。それらの不安についてもカバーしている探偵事務所がある。
たとえば、『相談料0円、調査費用1時間6,000円/1名。しかも、調査料金後払い制』 を採用していたり、『不貞の証拠が撮れなければ0円、完全成功報酬プラン』を用意していたり、さまざまな工夫をしている探偵事務所もある。
ちなみにその探偵事務所の場合、これらのプランを実現できた背景には主に2つの理由があるという。1つめは『調査能力に自信があるから、完全成功報酬プランを実現』できた、ということ。2つめは『自社で広告を制作・運用しているため、業界最安値宣言が可能』になった、ということだ。
まとめ
ここまで読んだ人はわかったと思うが、大手探偵事務所と個人探偵事務所は、どちらがどちらよりもいい、とは単純にはいえない。結局は大手探偵事務所だからどう、個人探偵事務所だからどう、ということでなく、インターネットで検索したり、探偵事務所に依頼したことのある人が周囲にいるなら聞いたりして、自分にしっくりくる探偵事務所を上手に探そう。それでもなかなか決められないなら、大手探偵事務所か個人探偵事務所かに関わらず、何社かピックアップし、無料相談してみるのがいいかもしれない。
監修者プロフィール
伊倉総合法律事務所
代表弁護士 伊倉 吉宣
- 2001年11月
- 司法書士試験合格
- 2002年3月
- 法政大学法学部法律学科卒業
- 2004年4月
- 中央大学法科大学院入学
- 2006年3月
- 中央大学法科大学院卒業
- 2006年9月
- 司法試験合格
- 2007年12月
- 弁護士登録(新60期)
- 2008年1月
- AZX総合法律事務所入所
- 2010年5月
- 平河総合法律事務所
(現カイロス総合法律事務所)
入所
- 2013年2月
- 伊倉総合法律事務所開設
- 2015年12月
- 株式会社Waqoo
社外監査役に就任(現任)
- 2016年12月
- 株式会社サイバーセキュリティクラウド
社外取締役に就任(現任)
- 2020年3月
- 社外取締役を務める株式会社サイバーセキュリティクラウドが東京証券取引所マザーズ市場に新規上場
- 2020年10月
- 株式会社Bsmo
社外監査役に就任(現任)
- 2021年6月
- 社外監査役を務める株式会社Waqooが東京証券取引所マザーズ市場に新規上場
- 2022年4月
- HRクラウド株式会社、
社外監査役に就任(現任)
※2023年11月16日現在
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