浮気/不倫の調査AirTagは浮気調査に使える?リスクはないの?
パートナーが浮気しているのでは?と気になった時、パートナーが自分の見ていないところで何をしているのか知りたいと誰もが考えるだろう。しかし、パートナーを四六時中付け回して監視するというわけにもいかない。何かいい方法はないだろうかと悩んでいる人たちが、最近熱い視線を送っているのが「AirTag(エアタグ)」だ。AirTagはAppleが開発・販売している商品で、紛失した鍵や財布を見つけ出したり、車の盗難を防いだりするために活用することができる。その機能を使って、パートナーの居場所を探り出し、浮気の真相を突き止めようというわけだ。 しかし、AirTagがあれば、確実に浮気の証拠をつかめるのだろうか? AirTagを使った浮気調査の方法やリスク、AirTag以外の位置情報検索機器・アプリ、慰謝料請求にも使える証拠の集め方などを紹介する。
AirTagとは
AirTagは、2021年にAppleから発売された500円玉サイズ(直径31.9 mm)の丸い紛失防止タグで、厚み8mm、重さ11 gと軽量コンパクトな製品。耐水機能付きで、バッテリーのコイン型電池は1年以上もつ。定価は1個4,980円、4個入りで16,980円だが、Amazonなどでもう少し安く手に入る。
このAirTagを財布に入れたりカギに付けたりしておけば、家の中など近い場所なら、スマホのアプリを使ってAirTagまでの距離や向きを調べることができるほか、AirTagから音を鳴らすこともできる。AirTag自体にGPSは搭載されていないが、Bluetoothが届かない距離にあっても、独自の仕組みでその位置情報を入手することが可能だ。GPS機能がないのに位置情報が得られるとは、一体どういうことだろう? AirTagの仕組みや使用方法について解説する。
AirTagの仕組み
AirTagにはGPS機能が組み込まれていないが、その代わりにiPhoneやiPadを使っている人のBluetooth機能を使ってユーザーに位置を知らせることができる。AirTagは、常にBluetooth信号を発信していて、近くにあるiPhoneやiPadがその信号を受信すると、その時点での位置情報が自動的にiCloudにアップロードされる。そして、iCloudを通じて、AirTagのユーザーに位置情報が通知される仕組みになっている。
つまり、AirTagのそばにいるiPhoneなどの使用者が、自動的にAirTagの位置を知らせる仲介者になってくれるわけだ。Appleの端末は世界で数億台利用され、広大なネットワークを形成しているので、例えば海外の空港のトイレにAirTagの入ったバッグを置き忘れても、iPhoneを持った人がトイレを使用すれば、その位置がすぐに通知される。ただし、AirTagは、iOS 14.5以降のiPhoneやiPadがないと利用することはできない。
設定・使用方法
AirTagの初期設定は非常に簡単で、AirTag本体に着いている保護フィルムを剥がし、iPhoneに近づけるだけでペアリングを始めることができる。iPhoneに「接続」画面が表示されたら、AirTagの名称を選び、同意バナー画面で「同意する」をクリックすれば設定完了だ。続いて、iPhoneの設定画面で自分の名前をタップ。「探す」→「iPhoneを探す」で「iPhoneを探す」「探すネットワーク」「最後の位置情報を送信」をオンにする。AirTagを探すには、AirTagをApple IDに登録した後、iPhone内の「探す」アプリを開き、下部のメニューから「持ち物を探す」をタップすると、AirTagが地図上にマッピングされる。
また、自分のBluetoothの範囲外にあるAirTagを探すためには、「検出時に通知」をオンにしておく。そうすることで、誰かのiPhoneなどが近くを通った時に、自分のiPhoneに位置情報の通知が届くようになる。なお、「紛失モード」を有効にしておけば、Bluetooth信号を受信した人のiPhoneに、自分の連絡先とメッセージが表示されるので、その人が紛失したものについて連絡してくれる可能性もある。
浮気調査でどのように使うか
AirTagを使って浮気調査をしようと思った場合、パートナーの持ち物の中にこっそり忍ばせておくという方法が考えられる。例えば、パートナーのカバンの内面を剥がして、AirTagを縫い込むといったやり方だ。パートナーが出かけたら、iPhoneの「探す」アプリを使い、「持ち物を探す」をタップすると、AirTagが地図に表示される。パートナーが近くにいない場合は、探したいAirTagを選んで「探す」をタップする。また、Bluetoothが届かない場所にいても、「検出時に通知」がオンになっていれば、iPhoneが近くを通った時点での位置情報が届く。
その際、パートナーのAirTagがラブホテルなどにあることが地図に表示されれば、パートナーが浮気をしている可能性が濃厚になる。また、表示された場所がホテルではなくても、残業や休日出勤をしているはずの日に、会社から離れた場所にいることがわかったとしたら、何か家族に言えないようなことをしているのかもしれない。
AirTagを浮気調査に使うリスク
今見てきたように、AirTagは軽量・コンパクト、かつ性能が高く、パートナーの持ち物の中に忍ばせておけば、全国どこにいてもその場所がわかる。しかし、元々紛失したものを探すために作られたものなので、浮気調査には不向きな面もある。もし、内緒でAirTagがつけられていたことをパートナーが知ったら、自が浮気を疑われていると気づき、警戒心を高めるだろう。そうなったら、一層巧妙に立ち回るようになり、浮気の真相をもう突き止められなくなってしまうかもしれない。さらに、本人に無断でAirTagをつけるのは、法律違反になるケースもあり、様々なトラブルを招く恐れもある。浮気調査にAirTagを使うリスクについてお伝えする。
警告音が鳴る
AirTagには、登録者の手元から離れた場所で一定期間動かずにいると、近くにいる人に知らせるため、次に移動が再開した時点で音が鳴るように設計されている。「手元から離れた場所」とは、Bluetoothが届かなくなる4~500メートル以上の場所、「一定期間」というのは、8時間~24時間だ。以前は、登録者から3日間離れたら音が鳴る仕様だったが、アップデートされた際に期間が短縮された。
この機能は、近くにいる人に知らせるためのものなので、警告音の音量は大きく、AirTagを仕込んだ持ち物のそばにパートナーがいたり、車の中に仕掛けたAirTagが運転中に鳴ったりしたら、すぐに気づかれてしまう。また、警告音が鳴らないようにAirTagを改造するのは違法行為で、以前そのような改造を行った人間が逮捕された例もある。
パートナーに通知が届く
AirTagは、世界中のiPhoneと連携することによって紛失物を見つけるので、近くにiPhoneユーザーがいれば、AirTagの位置情報がピックアップされるが、その際、そのユーザーにはAirTagが近くにあることを知らせる通知が届く。自分のAirTagでなくても、「AirTag があなたの近くで見つかりました」というメッセージがスマホに表示されるのだ。そのため、パートナーがiPhoneユーザーなら、自分のそばにAirTag があることがわかり、「自分の持ち物にAirTagが仕込まれているのではないか」と気づかれるのも時間の問題だろう。
もちろん、パートナーがAndroidユーザーなら通知が届くことはないが、その場合でも、専用のアプリをインストールすれば、近くにAirTagがあることを検出するのは可能だ。パートナーが用心深い性格なら、そのアプリを使用することも十分に考えられる。
不正使用対策が取られている
AirTagが発売されて以来、これをストーキングに使う悪質な行為も目立つようになった。ストーカーがターゲットの持ち物に無断でAirTagを仕掛けて追跡したりして、挙句の果てにその相手を殺害するという事件まで起きているのだ。そのため、Apple社はAirTagの不正使用対策の強化を図っている。
先ほどの自分のものではないAirTagを身に着けていると警告音が鳴る機能も、不正使用対策の一つだが、その他にもAirTagのセットアップ時にプライバシー警告を表示したり、不要な追跡のアラートを受け取ったユーザーが、不明なAirTagを正確に見つけられる機能なども追加される。このように、Apple社の対策は日に日にアップデートされているので、どこかの段階でパートナーに気付かれてしまう可能性は高い。
アプリで探し出される
Android向けに公開された「Tracker Detect」は、悪意あるAirTagを検出できるアプリだ。Tracker Detectのホーム画面でスキャンをタップすると、紛失防止タグのスキャンが開始される。 そして持ち主から離れたAirTagや「探す」に対応した紛失防止タグがリストアップされ、アラート音を鳴らす仕組みになっている。
また、紛失したBluetooth機器を探す「Bluetoothスキャナー」も有効だ。このスキャナーを使えば、近くにあるBluetoothデバイスをリストアップするとともに、それがどんな種類の機器なのかといった情報も表示される。AirTagという名称までは表示されないとしても、馴染みの無い未知のBluetoothデバイスが近くにあることがわかれば、パートナーはAirTagを付けられているかもしれないと疑い、持ち物をチェックするだろう。
違法になるケースがある
AirTagなどの位置情報検索機器を、無断で個人の持ち物に仕込むのは、夫婦であってもプライバシーの侵害に当たる。個人のプライバシーは法律によって保護されており、通話内容、メッセージ、位置情報などを本人の許可なく取得すれば、その人のプライバシーを侵したことになる。盗難防止のために夫婦共有の車などにAirTagを設置するのは問題ないが、パートナーの私物に仕掛けるのは許されない行為なのだ。プライバシーの侵害自体に刑罰が下されることはないが、名誉棄損で訴えられた場合、3年以下の懲役または禁錮、50万円以下の罰金が科せられる恐れがあることは頭に入れておく必要がある。
また、位置情報を無断で取得する行為は、ストーカー規制法の対象にもなり、同法が適用されれば、1年以下の懲役もしくは100万円以下の罰金を科せられる。
浮気の証拠として使えない
浮気相手に慰謝料を請求しようとして、裁判で争うことになった場合、パートナーと関係を持っていたことを明らかにする証拠を提出しなければならないが、許可なくAirTagを仕掛けるなど、不正なやり方で手に入れた証拠は、法廷で採用してもらえないケースがある。また、AirTagで得た位置情報は、あくまでもある時点でAirTagがあった場所を示すだけで、そこにパートナー本人がいたことを証明することはできない。そのため、法廷に提出する証拠としては、効力が弱いのだ。
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AirTag以外の位置情報検索機器・アプリ
AirTagで浮気を調べる時に、使い方を間違えるとパートナーにバレてしまったり、法律に触れるケースがあることがわかった。そのようなリスクが心配な人は、別の位置情報検索機器やアプリを使った方がいいだろう。今は、いろいろなタイプのGPS発信機が売られている他、スマホに元々搭載されている機能や、浮気調査に使えるアプリなども開発されている。より少ないリスクでパートナーの居場所を調べるための機器やアプリをピックアップする。
GPS(ロガータイプ)
GPSは、衛星から送られてくる電波を受信して自身の位置情報を計算する装置で、ロガータイプとリアルタイプの2種類に大別される。ロガーは移動経路の記録を行う機器で、電源を入れると決められた一定間隔で位置を記憶していく。
非常にコンパクトな機種もあり、発見されにくいというメリットはあるが、GPSの現在地をリアルタイムで確認することはできず、本体を回収してパソコンやスマホにつなぎ、ターゲットが移動した経路を確認するという形になる。また、バッテリーの消費が激しいので、1日~2日程度で回収しなければならない。GPSロガーを車などに仕掛ければ、パートナーの行動履歴を把握することができるため、よく使っているホテルや浮気相手の自宅などを特定することも不可能ではない。
GPS(リアルタイプ)
リアルタイムGPS発信機は、衛星から送信される位置情報を無線通信を通じてネットワークに送ることで、位置情報がリアルタイムで表示され、スマホのアプリやWEBサービスでそれを確認できる。現在の位置情報だけでなく、過去の移動履歴も調べられるのがメリットだ。リアルタイプのGPSは、パートナーが今いる場所をつかむことができるので、ホテル街でGPSが動かなくなっている時は、浮気相手と密会している可能性が高いと判断できる。パートナーを追跡し、待ち伏せて、ホテルから出てきた現場を押さえることも可能だろう。
ただし、リアルタイプはロガータイプに比べ大型になり、通信費もかかるので注意が必要だ。また、GPSもAirTagと同様に、無断でパートナーの私物に仕掛けるのは不正行為となるため、夫婦共有の車などに設置しなければならないが、警告音が鳴ることはないので、AirTagよりは発見されにくいはずだ。
iPhoneの機能
AirTagは、持ち物を紛失したり盗難に遭ったりした時に発見できる機能を持っているが、スマホにも端末の紛失・盗難時にそれを探し出すための機能が搭載されている。iPhoneの場合は「探す」で、この機能を使えばiPhoneを所持したパートナーがどこにいるか知ることができる。第3者がこの機能でパートナーのスマホを探すには、パートナーと位置情報の共有をしなければならないが、「iPhoneを落とした時のために」などと言えば、本人も納得するかもしれない。位置情報共有の手順は、「設定」→「ファミリー」→「位置情報の共有」と進み、パートナーの名前をタップ。位置情報を共有中であることを知らせるメッセージが届いたら、パートナーに情報共有を許可させるのだ。
情報共有ができていれば、「設定」→「自分の名前アイコン」→「探す」と進むと、パートナーの端末が「iPhoneを探す」のリストに表示されるはずだ。それをタップすれば、端末の位置が地図上に表示され、パートナーの現在位置を確認できる。位置情報の共有は停止することもできるが、行動確認をしたい日にパートナーのiPhoneの共有設定をオンにしておけばいい。
Androidの機能
iPhone 同様、Androidにも「デバイスを探す」という機能がある。「android.com/find」にアクセスして、Android デバイスに設定している Google アカウントと同じアカウントにログインすると、「Google デバイスを探す」の画面のマップにデバイスのある大まかな位置が表示されるのだ。ただし、この機能を使うには、Google Play での表示、及び位置情報がオンになっていなければならない。
また、Googleマップの「ロケーション履歴」を利用すれば、「タイムライン」から、パートナーのスマホの移動履歴を調べることができる。その手順は、①ホーム画面から「GoogleMap」をタップ ②パートナーのアイコンをタップ ③メニューから「タイムライン」をタップ ④「カレンダー」から確認したい日付をタップ。これで、その日のパートナーの行動を調べることができる。しかし、「デバイスを探す」を使う際も同じだが、Google アカウントにログインした時点で、パートナーの端末に通知が行ってしまうので、あらかじめすべての通知をブロックする設定にしておかなければならないという難点がある。
スマホアプリ
スマホに搭載されている機能のほかにも、スマホの位置情報を活用してパートナーの行動をチェックすることができるアプリがたくさん出回っている。これらのアプリの多くは、紛失・盗難時にスマホを探し出すために作られたものだが、高性能で使い勝手もいいため、浮気調査に利用されるケースが増えているのだ。例えば、「Life360」は、子どもの見守りを目的としたSNSアプリで、サークルメンバーと位置情報を共有できる。パートナーのスマホにアプリをダウンロードしなければならないが、「災害時の緊急連絡用に」などと言えば、ダウンロードを促しやすいだろう。
また、最強の浮気調査アプリとも言われるのが、「Cerberus(ケルベロス)」だ。Androidでしか使えないのが難点だが、パートナーのスマホにインストールすれば、iPhoneやパソコンからでも遠隔操作することができ、位置情報の取得はもちろん、カメラ機能や録音機能もあるので、パートナーがいる場所の写真を撮ったり、周囲の音を録音することもできる。一方、「mSpy」は、Android版、iPhone版の両方があり、位置情報の追跡に加え、プレミアムプランを利用すれば、LINEやSNSのメッセージのやり取りまで監視できる。
ただし、これらのアプリをパートナーのスマホに無断でダウンロードするのは「不正指令電磁的記録供用罪」に当たるし、パートナーのログインIDやパスワードを不正に取得すると「不正取得罪」に問われるケースがある。
浮気の証拠となるもの
GPS発信機やスマホの位置情報検索機能・アプリは、AirTagを使用するのに比べれば、リスクは少ないとは言え、やはりパートナーにバレたり、違法行為になる危険性があるのに加え、そもそもパートナーの居場所がわかっただけでは、浮気の確実な証拠にはならないという弱点がある。たとえ、位置情報からパートナーがラブホテルにいたことがわかったとしても、「移動中に体調が悪くなったから1人でラブホテルで休んでいただけ」などと言われれば、それ以上追及するのは難しくなってしまう。
パートナーに浮気の罪を認めさせ、かつ浮気相手から慰謝料などを取りたいと望むなら、法的にも有効な決定的な証拠を手に入れなければならないのだ。慰謝料訴訟にも使える証拠とはどのようなものかを解説するとともに、証拠の具体例をいくつかご紹介する。
法的に有効な証拠とは?
これまで「浮気の証拠」という言葉を使っていたが、実は法律用語には「浮気」「不倫」という言葉はなく、その代わりに「不貞行為」という用語が使われる。不貞行為とは、「配偶者以外の異性と自由意思で性的関係を結ぶこと」を指す。パートナーが不貞行為を働けば、夫婦の貞操義務に違反したことになり、それによって配偶者が受けた精神的苦痛に対して支払われるのが慰謝料なのだ。つまり、裁判で慰謝料の請求を認めてもらうには、パートナーと浮気相手がキスをするなど、親密にしているところを押さえただけではダメで、性的関係を結んだことがはっきりわかる証拠を提出する必要がある。
そのため、AirTagの情報から、パートナーがラブホテルにいたことがわかっても、浮気相手と性的関係を結んだ証明にはならないし、スマホの遠隔操作アプリで浮気相手と思われる異性とデートしているシーンをカメラにとらえたとしても、法的に有効な証拠にはならない。
証拠①写真や動画
慰謝料訴訟や交渉の際に、最も有力な証拠になるのは、パートナーが浮気相手と不貞行為を行っているところをとらえた映像だ。といっても、2人が性行為を行っているシーンを直接撮影するのは困難だろう。しかし、そのものズバリの写真ではなくても、パートナーと浮気相手がラブホテルに出入りしているところを撮影できれば、2人が不貞行為を働いたことが明らかになる。ラブホテルは性行為を行うための場所であり、そこを利用したということは性的関係を持ったことを強く示唆するからだ。ただし、1度だけの利用では、「相手の体調が悪くなったから休ませた」と弁解される恐れもあるため、できればラブホテルを利用している場面を複数回撮影するのが望ましい。
動画は写真よりさらに効果的だ。写真は瞬間的なシーンを映すだけなので、前後関係がはっきりしないケースがあるが、ビデオならラブホテルに2人で入っていく動きを途切れずに撮影できる。加えて、撮影時間も記録されるため、ホテルに何時間滞在したかも明確になる。
証拠②音声
ボイスレコーダーを車に仕掛けるなどして、浮気相手とのやり取りを録音した音声データも有力な証拠になる。ただし、2人の会話が一般的なものだったり、「愛してる」などと言ったりしているだけの内容では、不貞行為の証拠としての能力は弱い。もちろん、パートナーが浮気相手を家に連れ込んで性行為に及んだ音声を録音できれば、重要な証拠にはなるが、性行為中にお互いの名前を呼び合ったり、声を聴いてすぐに誰かわかるようなものでなければ、声の主が本人かどうか断定できない。
一方、性行為の場面の音声でなくても、性的関係があることがはっきりわかる会話が録音されていれば、法廷でも通用する証拠として使えるケースがある。例えば、「この前泊まったホテル、良かったね。また一緒に泊まろう」といった内容なら、2人の間に性的関係があるという裏付けになるだろう。
証拠③レシートや利用明細
不貞行為が行われていたことが推察できるようなレシートやクレジットカードの利用明細が見つかれば、裁判で証拠として使える可能性もある。ラブホテルや旅館などのレシートはもちろん、ホテル街や浮気相手の自宅付近にあるコンビニ・レストランなどのレシートも不貞行為の事実を補強する証拠になるかもしれない。利用日時がはっきり記載されていて、それが休日出勤や出張だと偽ってパートナーが出かけて行った日だったら、さらに効力は増すだろう。
パートナーがクレジットカードで支払いをしている場合は、紙の明細書が手に入らなくても、自分がパートナーの家族会員であれば、カード会社の会員サイトでチェックすることもできる。明細に記載されている会社名をネットで検索してみれば、それがラブホテルの運営会社だということが判明するかもしれない。
証拠④LINEやメール
浮気相手との間でやり取りされたLINEやメールが、慰謝料訴訟時に法廷に提出されることもあり、実際に証拠として認められるケースも少なくない。ただし、そのメッセージに関しても、音声データと同様に、2人の間に性的関係があることがはっきりわかる内容であることが条件となる。
単に親密そうなメッセージのやり取りだけでは有効な証拠にはならないし、好きだ・愛してるといった言葉が綴られていても、友人とふざけてメールを送り合っていただけと言い逃れされてしまうこともあるからだ。一方、メッセージ内容が、「この前2人で泊まった○○ホテルにまた泊まろう」といった具体的なものであれば、性的関係が裏付けられ、不貞行為の証拠として採用される可能性も高くなる。
証拠⑤交通系カード
パートナーの移動履歴も、不貞行為の補強証拠として使えるケースがある。例えば、残業や休日出勤をしていたはずの日に、ラブホテル街や浮気相手の自宅など、会社から離れた場所に何度も通っていたことが判明すれば、実際は何をしていたのかと追及されることになるだろう。パートナーが電車や車を使って移動しているなら、その記録は交通系ICカードやETCの利用履歴に残されている。SuicaやPASMOであれば、駅の券売機にカードを挿入して履歴表示ボタンを押せば利用履歴が表示され、印字することも可能だ。ETCも、パスワードさえわかっていれば、ネットの「ETC利用照会サービス」にログインして高速の利用履歴の明細を確認・印刷できる。
証拠⑥カーナビやドラレコ
カーナビには、目的地の検索履歴や実際に車で移動した走行軌跡が記録される。目的地の検索履歴にラブホテルの名前が残っている可能性もあるし、走行軌跡にラブホテルに立ち寄った記録や、浮気相手を自宅に送り届けた記録が残っていれば、不貞行為の証拠になるだろう。また、ドライブレコーダーには、車でラブホテルなどに入るシーンが映っているかもしれないし、パートナーと浮気相手が車内で交わした会話から、2人が性的関係を持っている証拠がつかめるかもしれない。ドラレコの映像や音声は、SDカードに記録されるが、本体に記録できる機種もあり、その場合は密会の間だけSDカードを抜いていても、録画が残っているはずだ。
証拠⑦SNSやブログ
SNSから浮気の証拠が見つかるケースも増えている。浮気相手と一緒に参加したイベントの写真を誰かがアップし、そこに2人が映っていたり、浮気相手が匂わせのために、パートナーと友人以上の関係であることがわかるような写真を投稿したりすることも考えられる。泊りがけの出張に行っているはずのパートナーが、その当日に浮気相手と別の場所にいたことが判明すれば、不貞行為があったことを強く示唆するものとなる。ただし、SNSでは実名を使っていない可能性が高いので、本人のアカウントであることも証明する必要がある。
証拠⑧探偵事務所の調査報告書
ラブホテルに出入りするシーンをとらえた映像は、不貞行為のもっとも強力な証拠になるが、一般人がそれを撮影するのは困難だ。相手を見失うことなく長時間の尾行・張り込みをしなければならない上に、毎日顔を合わせている夫や妻が尾行すれば、すぐに気づかれてしまうからだ。その点、プロの探偵に調査を任せれば、浮気の決定的シーンを確実に押さえられる。探偵は、調査完了後に調査報告書を依頼主に提出するが、そこにはパートナーと浮気相手の行動が詳しく記載されているのに加え、2人の姿を鮮明にとらえた映像を記録したCDやDVDも添付される。そのため、調査報告書の証拠能力は非常に高く、慰謝料請求の交渉や裁判を有利に運ぶことができるのだ。
まとめ
パートナーに浮気の疑いがある時、紛失防止タグのAirTagを使って、パートナーの居場所を突き止めたいという人もいるかもしれない。確かに、AirTagをパートナーの持ち物に忍び込ませれば、スマホのアプリを使って、パートナーがどこにいるか調べることができる。しかし、パートナーがiPhoneユーザーなら、近くにAirTagがあることが通知されるし、そもそも本人に無断でAirTagをつけるのは違法行為だ。 AirTag以外にも、GPS発信機やスマホの位置情報検索機能などがあるが、いずれもパートナーにバレるリスクがある上に、位置情報だけでは浮気の決定な証拠にはならない。確実に浮気の真相を突き止め、慰謝料などの請求をしたいなら、プロに調査を依頼するのが早道だ。その際、自分が手に入れた情報を提供すれば、調査をスムーズに進めることができるだろう。
監修者プロフィール
伊倉総合法律事務所
代表弁護士 伊倉 吉宣
- 2001年11月
- 司法書士試験合格
- 2002年3月
- 法政大学法学部法律学科卒業
- 2004年4月
- 中央大学法科大学院入学
- 2006年3月
- 中央大学法科大学院卒業
- 2006年9月
- 司法試験合格
- 2007年12月
- 弁護士登録(新60期)
- 2008年1月
- AZX総合法律事務所入所
- 2010年5月
- 平河総合法律事務所
(現カイロス総合法律事務所)
入所
- 2013年2月
- 伊倉総合法律事務所開設
- 2015年12月
- 株式会社Waqoo
社外監査役に就任(現任)
- 2016年12月
- 株式会社サイバーセキュリティクラウド
社外取締役に就任(現任)
- 2020年3月
- 社外取締役を務める株式会社サイバーセキュリティクラウドが東京証券取引所マザーズ市場に新規上場
- 2020年10月
- 株式会社Bsmo
社外監査役に就任(現任)
- 2021年6月
- 社外監査役を務める株式会社Waqooが東京証券取引所マザーズ市場に新規上場
- 2022年4月
- HRクラウド株式会社、
社外監査役に就任(現任)
※2023年11月16日現在
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